これは犯罪映画ではないよ。自分達を待つ退屈な運命に見切りをつけた大学生4人が人生を変えるために一生に一度の勝負に出る話。彼らは実際に行動に移しただけで私達と何も変わらない。誰だって「このままの人生でいいの？」って思うものでしょ。
あらすじだけ聞くとクールな犯罪映画のように聞こえるけど、実際の犯行計画はかなりずさん。途中で怖気付く奴もいれば、深く考えず勝手な行動に出る奴もいる。
ウォーレンの「人は皆特別だと言うけど、そんなことはない」という発言が印象的だった。
最終的には人を傷付けてまで犯罪行為に及んだ事実に耐えられず、深い罪悪感を感じる4人の繊細さに安心感を感じた。凶悪犯とか、連続殺人鬼くらい気が狂ってない限り、罪を犯して平気でいられる人なんていないよね。ちょっと行き過ぎた若気の至りって言っていいのかわからないけど、彼らが感じた人生への漠然とした「焦り」は犯罪という形で表れてしまっただけで、極めて健全なものだと思う。
そんな彼らは今も自身の夢を追いかけている。まだ人生を諦めてないということだ。密かに応援したい。
