Yu

アメリカン・アニマルズのYuのレビュー・感想・評価

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)
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誰だって"なんかやりてえなぁ"の気持ちはあるけど、彼らは"なんかやりてぇなぁ"で痛い目にあってしまっていて。
そっから面白い話として映画にする"なんかやりてぇなぁ"をやったと思うと最後のBjの言葉がドスンと腑に落ちるんですよね!

なんて真面目な顔をしてみるけど正直映画として、映像としてはめちゃ新しくてサイコーだった!
ドキュメンタリーな物語とチープで前途多難な強盗計画の物語(ラモーンズがよくにあうんです!)がひっきりなしに混ざり合っていて、シームレスに動く時間軸がとっても心地よいのです!
本人と役者が「これであってる?」みたいな会話を自然としてて、なんだか楽しい身内ネタを思い返して楽しむみたいな感覚を覚える!
かと言って本人たちからすれば苦い思い出なのに、観客からすれば笑えない笑い話の類になっていて、シニカルな温度差についつい口元が緩んでしまいました!

冒頭で「この物語は事実をもとにした物語ではない。事実だ。」ってテロップが流れるんだけど、事実を語る四人の記憶もそれぞれバラバラでホントの事実は映画として残ったこの映像だけしかないと思うと、というか、本人も「俺を信じるしかない」って言ってたし事実とはなんぞや?なんてくだらないもやもやした疑問を抱えてしまったり。

ただ、やっぱり強盗映画見るんだったら『オーシャンズシリーズ』みたいなエンタメ爆発映画が楽しいよね!中盤のオーシャンズチックな強盗シーンは正直楽しかった!
でも脂汗かいてゲロ吐きながらブチ切れてる強盗も捨てがたい、、、
映像作品としてはめちゃ楽しかったけど、このなんだ!もやもやした感じ、なんか自分もやらかした気分になりました、、、
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