Tai

アメリカン・アニマルズのTaiのレビュー・感想・評価

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)
3.9
フィクションとノンフィクションの狭間。

実際に起きたアメリカのとある大学で起きた犯罪事件。
狙われたのは図書館に保管・展示されている貴重で高価な本。
それ狙ったのは、それまでを普通に生きてきた学生たち。
犯罪というものを1から学び、計画し、実行に移してしまった彼らが得ることができたものとは…?

予告編を観て非常に気になっていた作品です。
素人犯罪集団によるドタバタ事件をスタイリッシュな音楽や演出で独特の雰囲気の作品になっていました!
犯罪をするのも大変なんですねぇ( ´∀`)

実際に起きた事件を映画化という近年では珍しくもなくなった趣向ですが、何が凄いってご本人達の出演!
しかも犯罪を犯した若者達が!
これは予告編にはなかったので驚きました(*゚▽゚*)
エンドロールで登場ではなく本編に。
事件を計画し実行する再現は役者陣が演じ、その時に何を思い考えていたのかなどの証言で本人の口から要所要所で語らせる。
さながら「世界まる見え」や「世界仰天ニュース」のよう!
しかし、これはあくまで映画作品。
それらバラエティ番組とは一線を画す作品らしさがあり面白かったです◎

犯罪に手を染めなくとも十分にその先の未来があったはずの若者たちが引き起こした事件。
この事実を多角面的に観ることで色々な真実が浮き出てくるというのが非常に興味深い!
何を信じ、何を嘘とするかを織り交ぜながらも〝彼らが犯罪を犯した〟という揺るがぬ事実に収束し、またその後へと再び拡散していく。
これは事件を舞台にしながらも、日常における物事の考え方自体を作品としているよう思いました。

彼らの行動を観て〝俺ならもっと上手くやるね!〟と思うか〝こういうのは映画(フィクション)だからいいんだよね…〟なのか、それとも…
Tai

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