さっこ

アメリカン・アニマルズのさっこのレビュー・感想・評価

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)
4.0

大学生4人が大学の図書館にある時価1200万ドルとも言われる画集「アメリカの鳥類」を強盗した実際の事件の映画化。
「海獣の子供」からハシゴ。
やっと見れた♪( ´▽`)

すごい面白くて、ハラハラドキドキ。
そもそも実録犯罪モノが大好きなのだ。
この映画は途中に現在の犯人のインタビュー映像が挿入されてる。
「うわ〜なにこの手法!コロンブスの卵かも!」なんて思ったが、テレビとかでもあるか…。
でもドキュメンタリーがミックスされてるという手法で珍しい作品なのは間違いない。



反省してます。みたいなことを繰り返す彼らは悪い人たちには見えない。
普通の家庭で両親に愛されて育った感じがする。
正直ドキュメンタリーの被写体としてあんまり面白い人たちではないかも…まともな優等生なんだよね。

そもそもの動機が、
何か特別な体験をして特別な人間になりたいとか、
退屈な日常から脱したいとか…、
青春期によくある悩みの解消としてのドロボーだったりする。
(名作漫画「さくらの唄」の高校生が時限爆弾を作ることを青春として昇華させようとしたのと同じような話だ)

わかるな〜ウンウン、若い頃は思い悩むものだよ。
なんて訳知り顔で言わないよ。
今でも自分はどう生きるべきかって考えてしまうから。



実際に強盗シーンになると、みんなが口を揃えて言うのが、図書館司書に怖い思いをさせてしまって申し訳なかった、ということ。
なんかメソメソしすぎじゃない?

いや、もちろん悪いことだし、司書さんも殺されるかも…?と怖かっただろうけど。
だけど縛っただけなんだから、正直どうでもいいわ!
泣くなって!

本当はワルでもなんでもない大学生たちの犯罪映画に、本人が出ちゃってるもんだから、
結果、すっごい内省的な話になってしまってるように思う。
最後に被害者のお説教映像で終わるし。
辛気臭えな🤔

とゆうわけでドキュメンタリーをミックスしたことで新鮮だったけど、それがマイナスになってしまってる印象を受けちゃいました。



でも面白い!
主役の人がチキン(鳥だけに!)なんでやめると言い出し、その夜、オーデュポンの絵から抜け出してきたようなフラミンゴを見て、導かれるように再び強盗チームの元に戻る。

事件後更生して現在、絵描きとなった彼は自身も「鳥」の絵を描いてるとのこと。

なんだか鳥肌が立ちました。(鳥だけにな!)
さっこ

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