伊藤園

アメリカン・アニマルズの伊藤園のネタバレレビュー・内容・結末

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

映画のポスターを見た時から好きな映画に違いないと確信した。
実際、すごく面白かった。
青春の高揚感と、取り返しのつかない過ちを犯した時の後悔、その両方を感じさせられる映画だった。

退屈な日常に嫌気がさし、何者かになるためには大きな転換点が必要だと考え、本の強奪を企てる。

その計画を考えていく過程、実行のための準備、実行直前までの流れは自分もその場にいるかのようにワクワクした。
カメラワークと、何よりも音楽の良さがそれに一層拍車をかけたと思う。

しかし、もう戻れないところまで来たら、それまでとは反対に、不安や焦りのようなものに満たされ、生きてる心地がしなかった。

1回目の計画中断の際にスペンサーが感じる、犯罪をしないで済んだ時の解放感、自由の喜び、失いかけて気づくかけがえのない日常を取り戻せたシーンは、誰しも共感できるところだと思う。その分、また計画が進み始めた時の不安はそれまで以上のものになった。

BJの悲鳴が苦しかった。誰も傷つけないと考えていたが、私利私欲のために人を傷つけている事実。もう後戻り出来ないという現実は頭がパンクしそうになった。

最後に逮捕されるシーンは、もはや救いであるように感じられた。もう怯えないで済むから。

そこそこ長めの映画だと思うけど、恋愛が全く絡んでこなかったのは個人的に嬉しかった。
伊藤園

伊藤園