MANA

アメリカン・アニマルズのMANAのレビュー・感想・評価

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)
4.0
迷える泥舟は沈むまで

退屈な日常から脱したい4人の大学生が、図書室にある1200万ドルの価値を持つ本を盗もうと計画する。
暇を持て余した結果は取り返しがつかない映画。


大学生ってのはどの国も同じものなのかな。本当に人生に退屈してたんだろうな…
退屈は猫を殺すって言うし、別の作品で不死身の吸血鬼は退屈で自殺するって言ってたから、実は"退屈"ってのは、生物の重大な死因のひとつだったりして。

結局悪いことは見つかる。
人間は透明じゃない、痕跡は必ず残る。


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オタクのぼやき:

大胆な計画で本気度も高いわりに、人を傷つけたくないとか、最後まで迷いや葛藤があって、4人が4人ともおバカ。
リアルな犯行ってこんな感じなのかなぁなんて思ったり。

スペンサー役の人、どこかで見たことあるんだよなぁぁぁ〜…あのかなり独特な顔。
才能があるはずなのに、どこか退屈で物足りないっていう感覚をなんとなく認識していて、悪い友達(ウォーレン)に半ば唆された感じ。
悪い子ではないけど、優柔不断で気弱。
価値あるもの(本)に一瞬取り憑かれたことで、気持ちが悪い方向に進んでいった感じだな〜

ウォーレンは暇すぎる大学生って感じ。
暇すぎたんだなぁ。
人生が退屈っていう気持ちはわからなくもない。というか、わかるかも。
だって平和に生きることは退屈と同義だし、平和とはみんなと同じように生きるということだし。
だからといって危険なことをして早死にしたいわけでも、刑務所で過ごしたいわけでもなく、リスクを背負うなら平和で退屈な方がマシと思う人が大半なだけ。

生きるのに刺激というのはどうしても必要なのかも。
刺激、ストレス、スリル。
人間って難しい生き物だな。

スパイ映画を見過ぎなせいか、司書をスタンガンで気絶させるだけでも喧嘩する4人を見てると、「いや殺すわけじゃないんだからさっさとやりぃや……」と思ってしまった^_^
MANA

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