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ジェイクみたいな子のTOTのレビュー・感想・評価

ジェイクみたいな子(2018年製作の映画)
3.0
4歳の息子の学校選びを契機に彼の性自認を巡って対立する父と母。
戯曲を映画化し、大人の葛藤にスポットを当て、彼らが息子と現実に向き合うための対話と逡巡をじっくり見せる。
また、個性を尊びながら子供をふるいにかけるような社会のあり方も考えさせられる。
クレア・デインズが「おまえはホームランドのキャリーか」ってくらい言動をエクストリームする迫真の追い込まれ演技がキツい。
夫婦それを言ったらおしまいよ選手権ぶっちぎり優勝です。
彼女が追い込まれるには、息子のことだけでなく、専業主婦を選んで失ったキャリア、育児不安、身体の問題など様々な要素があるのだけど、中でも余計なプレッシャーをかけまくる母アン・ダウドがハンドメイズ・テイルさながらクソ怖かったですね…。
大人同士でやりあってジェイク蚊帳の外か〜いって少しイラつきながら観たけど、最後の選択にはホッとしたり。
大人パートとジェイクパートが分離して、全体的にジェイクは奥に引っ込んだような感じも、子供を矢面にして物語消費するのを避けた選択なのかなと考えました。
何ごとにも中立で頼りなさげなセラピストの夫ジム・パーソンズが、彼女の不安を和らげようとしてか同じ足の組み方をするの優しかったな。
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