恭介

トレマーズ コールドヘルの恭介のレビュー・感想・評価

トレマーズ コールドヘル(2017年製作の映画)
3.3
自分の中ではB級モンスタームービーの評価基準となっている第1作目のトレマーズ。

「フットルース」で爽やかに軽やかにステップを踏んでいたケビン・ベーコンと、「レモ 第一の挑戦」でシナンジュマスターの秘密工作員を演じた地味顏のフレッド・ウォード(シリーズ化して欲しかった笑)が陸のジョーズこと、グラボイズと戦う痛快エンタテインメント。

よくよく考えたら、この前鑑賞したクワイエット・プレイスの原型というか原点じゃないですかっ!なるほど!面白かったのも頷ける(笑)

地中に生息し、陸上の音に反応して襲いかかってくるグラボイズ。水しぶきならず、砂煙りを上げながら獲物に突進してくる様は、確信犯的にジョーズの模倣だが、その開き直り具合と、シリアスになり過ぎないノホホン感が当時の自分にはガンガンツボにはまり、以来、何度も鑑賞するほどお気に入りに。

しかし、どうも2作目からのシリーズには手が出なく、自分の中では1作目で完結していた。

はずだったが・・・これもクワイエット・プレイスの余波なのか、たまたまレンタル店の新作コーナーで見かけてしまい、B級魂に火がついて鑑賞(笑)

氷原から始まる本作。ギラギラと太陽が照りつけて砂埃が舞う、今までの舞台と違って確かに新鮮だ。そして初っ端から氷原を突き破り、鯨のジャンプのように現れる我らがグラボイズ!
おおっ!CGの恩恵で格段にグラボイズのクオリティが上がっている(笑)飛び散る腕や胴体の描写もちゃんと魅せ、掴みはオッケーだ!

が、タイトルが表す氷原が舞台なのはオープニングだけだった(´Д` )(笑)

あとは、過去シリーズにのっとった安定のB級モンスタームービー路線へ。
1作目から連投の主役のガンマニアオヤジにも懐かしさを感じ、まさかのケビン・ベーコンの娘まで登場!なかなかトレマーズ好きのツボをくすぐる設定に顔がにやけてくる。

オープニング以降、舞台を1箇所に据え、その分予算をグラボイズとアクションシーンに集中させているので、低予算感があまり出ていないのも素晴らしい。
つか、1作目以降観てなかったので空飛ぶグラボイズにはたまげた(笑)あの造形、名前からしてケツのあ・・・(笑)

また、1作目に比べて格段に登場人物の数が増えているので喰われる数が多いのも嬉しい(笑)ちょくちょく挟まれるコメディ要素も健在で、バカがバカを追うなーっ!のくだりは不覚にも爆笑してしまった(笑)

シリーズの定説を守りつつ、頑張って目新しさを出そうという気概を感じられる設定もあり、トレマーズファンを大事にしようという製作陣の気持ちが伝わってきて好感度アップ。

マニアが通う老舗料亭のノレンを守る若大将が、常連さんもご新規さんも、何とか楽しませようと頑張った結果がこれなら充分納得なんじゃないかなー。

名物グラボイズの踊り食い
なかなか美味しく楽しめました(笑)
恭介

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