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こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話のtaruponのレビュー・感想・評価

4.0
筋ジストロフィー症の患者鹿野靖明さんの、ボランティアをまきこんだ自立生活を描いています。
時代は、今から25年くらい前、今の時代であっても、障害者、それも重度の人が自立して生活するって本当に大変なことだと思うけれど、当時はそういう考え方が出てきたばかりの頃だから、より大変だったと思う。

まず最初に、びっくりするくらいの鹿野さんの自己主張と遠慮のない感じがあるせいで、全体のトーンが明るく笑えるところもたくさんあって、それにちょっと泣けるシーンもあって面白かった。
そして、いろいろ考えさせられるところもまた多かった。
人に助けてもらわなければ、1日たりとも生活が成りたたないのに、やってもらっているという卑屈さ無しに関係性を築いていくことのなんて難しいことか。
これは、障害者の話であるけれど、自分自身も少なくとも高齢者となり、何らかの助けを必要とする生活になっていくだろうことを考えると、他人事とは思えない。
お互いが支えあう、やってもらうけれど対等な関係って、すごく難しいんじゃないだろうかって思う。
そして、改めて鹿野さんの、強さを実感した。