ひでG

マイ・サンシャインのひでGのレビュー・感想・評価

マイ・サンシャイン(2017年製作の映画)
3.2
ロサンゼルスの人種暴動事件を描く問題作。
アカデミー女優ハル・ベリーとジェームス・ボンドのダニエル・クライブ主演。

「またすごい作品が出たな!みたいな!」て思ってたら、知らない間にもうやっていた。
そして、皆さんのスコアのぞいたら、驚きの低評価‼️

忘年会の前の時間が合ったのもあるが、確かめたくて、有楽町ヒューマントラストに!
いつも、ほほ満員のここがガラ空き?

不安はさらに広がる、、、、
む、む、
とこがで観た記憶を何回も呼び起こす映画だな、

当然「デトロイト」は想起するわな、
「万引き家族」や「幸せの隠れ場所」」
「フロリダプロジェクト」も思い出す。

しかし、そんな名作に外見は似てるんだけど、中身は全く届いていない。

やっぱりだったんだ(・_・;

これだけよいテーマなのに、まとまらないなあ、うまくないな、、、


まずは、人物がきちんと描けてないんだよな、

ハル・ベリーはどうして、あーまでして他人の子を育てるのか、小さい子はまた想像できても、あの大っきな子は無理やり、作品に入れ込んだテイ。

ダニエル・クレイブも、彼自身は魅力的な役者だけど、
登場の仕方や関わり方が「フロリダプロジェクト」の管理人とかぶるし、
なぜ、子供を預かって、なぜあんな危険な場所に住んでるかも分からない。


でも、二人はまだいい!
演じる側にリアリティというか、脚本の甘さを凌駕する魅力があるから!

問題なのは、ハル・ベリーの家族?の長男的な男の子とその女友達のエピソード。

ハル・ベリーの家族が、黒人を暴行した警官の裁判の影響を受けていく!

一市民が社会的な波に飲み込まれていく!

名画の典型的なパターン!

個人が社会に飲み込まれていく無常観、哀しみ

でも、この映画は、あの長男の行動のエピソードを挟むことによって、そのダイナミックさにブレーキをかけているのだ!

長男視点になる時に、ぶれる、広がる、薄くなる!

え!単なる嫉妬?
何たる下手さ!

挿入されるイメージの驚くべき下手さ?

同じ題材を扱っても、
「デトロイト」が全編ムカつく、許せない!そんな空気で押し通せたのに対して、いろんな雑味が入って、大事なところに集中できない。

ハル・ベリーとダニエルの手錠抜けの場面も、それだけだと面白いのだが、なんかまとまんない感じになってしまう。


これは明らかに失敗作なんだけど、
この映画が訴えたかっことの根底?は
支持したい!

トランプが出てきて「アメリア分裂!」みみいに言われてるけど、
アメリカはそもそも、一国として成り立っていたんだろうかと疑ってしまう。

投げかけたボールは意味あるものなんだけど、もっと投げ方研究しようね!という作品。

それから、作品のテーマ性だけて作品の良し悪しを語る一部の人に、

テーマたけでは名作は出来ず!を教えてもらった貴重な経験でした!

広い意味で、観て良かったと思える忘年会後の京浜東北線車内のわたし(・_・;
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