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モンパルナスの灯のsのレビュー・感想・評価

モンパルナスの灯(1958年製作の映画)
3.6

ラストが衝撃的!!
喪失感というか絶望感…しばらく余韻が残った。

芸術は死後に評価され価値がでるという…なんとも皮肉でいやらしい。
誰も見向きもせず、絵を渡せば顔をしかめる。

信念や1枚の絵に対する価値を完全に失い、これまで商売はそこまでという感じだったが「稼ぐために頑張るよ」とボロボロになりながら暗く冷たそうな霧の中を進んでいく姿が辛い。目も虚になりまるで自ら死に行くような。

モディリアーニの言葉から独特の感性があると分かるし、どん底にいる本人にしか分からない気持ちも映画の中ではたくさん出てくるのが印象的。
・「傘は嫌いなんだ、雨を隠すから。雨くらい共にしよう」
・「人間には教会にないものがある。それを描きたい」
・「大勢の中にいる方が好きだ、孤独になれるから」
・「苦悩から絵は生まれる」
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