こたつむり

猫の恩返しのこたつむりのレビュー・感想・評価

猫の恩返し(2002年製作の映画)
3.5
少年時代に、ネコのネコによるネコのための王国『ネコネコ王国』樹立を夢見ていた僕が作ったような物語でした(註・ネコネコ王国とは。肉球触り放題であり、だらんとした姿勢で寝転がっているときにお腹を触ると、甘噛みしたり、カンガルーキックをお見舞いしてくれる…という夢の国なのです)。

本作はスタジオジブリ作品ですが、監督は宮崎駿さんじゃないのですね。へえ。でも、相変わらず背景は綺麗ですな。本作では特に光の描き方が素晴らしいですね。手書きアニメの頂点ですよね。

また、観客が注目しない部分でも拘っているのが伝わってきますね。例えば、主人公がスカート姿で激しいアクションをこなしても、下着が見えないんですね。それを違和感がないようにカメラアングルとかで工夫しているんです。これは、結構すごい作画テクニックだと思いますよ。って例えがゲスでごめんなさいね。げげげ。

それと、物語も王道の展開で安心して楽しめます。目新しいものが無い、とおっしゃる向きもあるでしょうけど、対象年齢を考えれば良いんじゃないでしょうか。というか、本作のメイン対象年齢って小学生…ですよね?僕は愚息と鑑賞したんですけど、愚息はずっとニタニタと観てました。男の子向けじゃないかな、なんて思っていたのは杞憂でしたね。

ただ、音量の小ささだけは勘弁してほしかったですな。音圧を整えていないんですかね。自宅のテレビで鑑賞するには、ちょっと厳しいものがありましたぞ。また、ジブリ作品は声優さんを使わないから聞き取りづらい部分があるんですよね。本作で言えば、ネコの国の王がちょっと…って中の人は丹波哲郎さんですか。ありゃ。

まあ、何はともあれ。
上映時間は約75分くらいで短めですからね。
お子様とさくっと観るには良い按配かと思います。あ。観終えた後のボリューム調整を忘れずに。
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