まりん

読まれなかった小説のまりんのネタバレレビュー・内容・結末

読まれなかった小説(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

上映時間が189分 です。長いです。

最初シナンは家の手伝いもする好青年に思える。
だけど、どこからかな・・凄く傲慢になって行く。
父親に失望したからかもしれないし、憧れの女性と強烈な再会をした辺りからかも知れない。

年長者に対する態度が、最悪。
人気作家に絡む姿は愚の骨頂で、見苦しい。彼は青臭く失礼な青年の無礼に寛大に対応している。だけど、とんでもなく尊大になって行く。

だけど、一番印象に残っているのは、感動的な言葉を贈られ、涙がこぼれるほど感動しながら、息子がつまらない、見下げた男になって居る事に失望するシーン。
父親の駄目さは否定しないけれど、彼がどうな青年で、どうして惹かれたか、それを語っても、息子に届かない虚しさ。
今の彼を知った上で、もう一度その時をやり直したとしても、やはり父親を選ぶ。と言う母親の言葉を、あの時の彼には理解できないだろうな‥

自費出版した本は読まれず、教員にも成れず、兵役から帰ったシナンは、少しは苦労をして物事も味方が変わったのかな?
それとも、純粋に父の人間的魅力に気が付いたのかな?

ラストはちょっと胸を打つ。
まりん

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