ゆこ

⼗年 Ten Years Japanのゆこのネタバレレビュー・内容・結末

⼗年 Ten Years Japan(2018年製作の映画)
2.2

このレビューはネタバレを含みます

国際的な作品という事だし、テーマも社会を斬るような事だったので、期待して見に行ったのですが、あまりにも微妙、自主映画に毛が生えたような作品ばかりだったので、厳しめです。

「PLAN75」
ディティールの詰めの甘さが目立ち、自主映画を観ているような感覚になってしまった。
音の処理に頼りすぎ。
電車来ないだろうな、と思ったら来ないし、
この老人台詞しゃべれないだろうな、と思ったら、オフで声を足すだけだし。
そういうディティールが、誠実じゃなきゃいけない題材なのに、”不誠実”な映画にしてしまっている。
山田キヌヲの役にも全く感情移入出来ず。

「いたずら同盟」

まず國村準の役が、まったく國村準じゃなくていい。
3時間だけで、パッと撮ったような役。
最後、笑うシーンも、積み重ねないから、非常に微妙な演技。
国際的な作品に見せたいからの起用なのだろうけど、これも不誠実。
子役の演出が微妙に甘い。
馬は良かった。

「DATA」

正直、これが一番どうでも良い話だった。
10年後の括りが生きていると思えず。
深夜ドラマのような演出が続いて、終わる。
唯一、映画的な瞬間は、メールの文面を発見してしまう所だろうが、すぐに既視感。
「永い言い訳」の深津絵里と一緒。
監督を調べたら、西川美和と同じ事務所だった。
先輩の作品と似てしまうのは、どうなんでしょうか。

「4作目」
すみません。
途中から寝てしまいました。

「美しい国」
これが一番良かった。(誠実だった)
暗くなりすぎず、テーマを提示し、役者の演技も脇役に至るまで、間違ってなかった。

カメラワークも、ちゃんと的確に効果を発揮し、考えられている作り。

こうやって、5本のオムニバスが並ぶと監督の力が、かなり出るなぁという印象。
ゆこ

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