個人的な好みに左右されている面があるのは否定しないが、それを越えても話ごとのクオリティの差が大き過ぎると感じた。
是枝監督に選ばれたという名誉以上に、他作品と並べられることによって、結果、今後への期待値を失ってしまった監督もいるのではないか。
その意味では残酷な映画である。
制作サイドの人選にも色々事情があるのだろうと推察するが、オムニバス作品というものの恐ろしさを感じさせられた。
このプロジェクトが単なる「思いつき合戦」「面白いオチ探し大会」になっていないのは、プロデュースの力の賜物だと思うが、それでも、「世にも奇妙な物語」にも及ばない作品もあれば、映画の将来を感じさせるクオリティの高い作品もある。
「PLAN75」はリリカルで、演出も芝居も素晴らしいと思った。