高橋典幸

書くが、ままの高橋典幸のレビュー・感想・評価

書くが、まま(2018年製作の映画)
4.0
映画「書くが、まま」(2019/上村奈帆 脚本・監督)を池袋シネマロサのスクリーンで鑑賞。胸が締め付けられるような切ないシーンの連続ですが、終盤に向けてぐっときます。

中村守里さん演じる松木さんは、素晴らしかったです。その中でも長谷川葉生さん演じる進藤先生との終盤のシーンは胸が熱くなりました。心の声をノートに殴り書くシーン、無言で表情と所作だけでクラスメイトと対峙するシーンの迫力はスクリーンに釘付けでした。

渡邉空美さん演じる城田さんが保健室だよりを持っていくシーンと終盤の決意の一言はしびれました。城田さんの心情の変化を見事に体現する姿に魅入りました。中学生の頃のご経験をトークイベントでお聴きして、さらに心打たれました。

松原瑚春さん演じる松下さんはこういう人いるよなぁを見事に体現されていました。スクリーンを観ていて、あれ、どこかで観たことがある役者さんだなぁと思って、ロビーで松原さんに確認しましたら、昨年観劇した感情7号線の舞台「君の言った"またね"を僕は1年待っている」で大人に混じり堂々と演じていらっしゃった方でした。思わぬ再会でお会いできて嬉しかったです。

上村監督とはロビーでお話させて頂いた際に、思わぬご縁(秘密です)がある方だったことがわかり、驚きと共に今後のご活躍も楽しみにしております。

上映後は、舞台挨拶トークイベントに参加しました。十代のお若い役者の皆さんですが、そのお話は皆さんプロフェッショナルでした。トークイベントでお話を聴けて、さらにロビーでお話できて良かったです。

池袋を散歩してて、何気に池袋シネマロサの前を通り、最近は何を上映してるのかなぁと本日の上映を紹介する看板を見て、作品について何の前情報もなく、ふらっと当日券で観た映画「書くが、まま」。本当に良かったです。
高橋典幸

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