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マルセイユのsonozyのレビュー・感想・評価

マルセイユ(2004年製作の映画)
3.9
2004年 仏/独 アンゲラ・シャーネレク脚本/監督
ドイツ映画批評家賞脚本賞
"シャーネレクの出世作であり、ミニマルで研ぎ澄まされた彼女独自の映画美学を決定づけた作品"とのこと。

「部屋交換しませんか」広告を見て、休暇中ベルリンからマルセイユの女性の家にやってきた写真家のソフィー。
街をぶらぶらしたり、自動車修理工のピエールと出会ったりするが、特に何かが起こるわけでもない。
(何かが起こったような気もするが明示されない)

ベルリンに戻ったソフィー。
ソフィーの友人のちょい役女優のハンナ、息子アントン、そして彼氏らしい写真家のイワン。
ここでも、彼らの関係や仕事の状況など断片的に見えるものの、実際にどうなっているのかいまひとつ分からない。

そして、ソフィーは再びマルセイユに戻るが、何やら事件に巻き込まれたようで取り調べを受け、涙する。
(これも具体的に何が起こったのか分からない)
このビジュアルの、黄色い爽やかなワンピースを着て。

そして、マルセイユの美しいビーチの夕暮れの長回しで映画は終わる。

この"焦点レス(とらえどころがない)"、"起承転結レス(脚本として成立してるのか..)"な感じ。笑;
でも、意味分からん!と苛立たせるわけでも、見る側の想像力に委ねられてる感じでもない。。笑;
この摩訶不思議な読後感が、この監督の魅力なんでしょうか。

※輸入DVDのため英語字幕ですが今回はセリフ少なめで助かりました。
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