ryosuke

鳥の歌のryosukeのレビュー・感想・評価

鳥の歌(2008年製作の映画)
4.1
荒涼とした景色をモノクロームで映し出すロングショットが美しく、まるで異界のよう。風景がただの模様に見えてくるような不思議な感じもある。
特に前半はかなり好みの映像だったのだが、ミニマル過ぎてちょっと集中力が続かずキツイ場面も。
ストローブ=ユイレやアルベルト・セラを楽しんで見られるようになるまでにはまだ修行が必要そう。
無音の水中映像が美しすぎる。海中から強烈な太陽光に照らされるボートを捉えた映像の鮮烈さ。
山上での日の出の瞬間も神々しい。唐突に画面に向かって話しかける女性も神秘的で良い。
中盤以降ミドルショット中心になって映像の魅力が減じてしまった感じがしたのは残念。
「騎士の名誉」同様、音楽はここぞというワンシーンにだけ持ってくる。
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