hana

マックイーン:モードの反逆児のhanaのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

2010年、アレキサンダー・マックイーン逝去のニュースはファッション界を震撼させます。
ファッション通信でコレクションを見漁ってた頃にその名を知ったのですが、素晴らしいコレクションを沢山発表してたので哀しさが込み上げてきたのを覚えています。

やんちゃで面白くジョークが大好き、類稀なるファッションの才能を持っており、常に意欲的な彼は、「モード界の異端児」という名に相応しかった。

彼の人生をチャプターに分けて、家族、友人、仕事仲間の証言から回想していくドキュメンタリー。各々のチャプターを特徴付ける装飾を纏った骸骨💀が印象的でした。ジャケ写になっている色とりどりの花で囲まれたお面がマックイーンらしくて素敵です。

自身の名を取ったブランド「アレキサンダー・マックイーン」。斬新さと過激さが特徴的なそのコレクションは、すぐに世間から注目されます。メディアからはバッシングの対象となりますが、彼にとっては好都合。
確かな知名度と実力を上げていく彼は、やがて大手高級ブランドにとっても目の離せない存在に。ファッション界のエリート街道を突き進む彼は只々眩しい。

しかし、順風満帆な日々は長くは続かず、年がら年中コレクションに追われる多忙な日々。仕事と私生活が一体と化し、ドラッグが心の拠り所になっている不安定な精神状態。大好きだった筈の洋服作りやファッションは、いつしか彼を苦しめる存在になってしまう。

孤独だった晩年の彼を思うと、どうしても胸が締め付けられます。

常にエネルギッシュで何処か破滅的なマックイーンの生き方は、今もなお多くの人を惹きつけています。彼の生き方や美学を知りたくなったら、それはコレクションに色濃く映し出されているので、是非観て欲しいです。
hana

hana