RIO

アラジンのRIOのレビュー・感想・評価

アラジン(2019年製作の映画)
4.3
ディズニーの大ヒットアニメ作品「アラジン」の待望の実写化。

多忙の為来週まで我慢するつもりが居ても立っても居られなくなり、フルタイムバイトのラスト終わりに駆け込みでレイトショーねじ込んできました!初回はとりあえず字幕版で。
すごく良かったです。ありがとうございます、ディズニー様々、ガイ・リッチー監督様々。終電逃してアホみたいにヒールで彷徨い歩きましたが、それもチャラになるくらいには良かったです!
物心着いた時から大好きだったディズニープリンセスシリーズの中でも、特に物語と音楽面で惹きつけられていたアニメ映画版。その良さは健在ながら、スタイリッシュなアクション、ミュージカルの華やかさ、エキゾチックで豪華絢爛な世界観の魅力を増し増しにしてくれているなんて、感激の一言です。
何十回も数え切れないほど観てきた「アラジン」でしたが、その全ては家のテレビかPCの画面の中でした。まず、あの世界が大スクリーンに、そして現実になって目の前に広がっているだけで感無量。サントラの曲目で疑問に思っていた"アラビアンナイト/ウィル・スミス"も理解できた冒頭の歌唱シーンから既に目頭が熱くなりました。"ひと足お先に"も大好きなナンバーの一つなので、見覚えのあるシーンの再現に感動しつつ、新たに加わったスタイリッシュな画面作りや演出に一気に引き込まれました。"ホール・ニュー・ワールド"からのキスシーンでは思わず号泣。この大好きなシーンとディズニーナンバーでも一二を争うほど大好きな楽曲をこんなにリアルに堪能できる日が来るなんて!その後も素晴らしい迫力と美しいシーンの連続に涙、涙でした。

予告時点から疑問だったジャファーの凄みの無さは払拭しきれず残念でしたが、新たなキャラも含め主要キャスティングはみんなハマり役でした。個人的にディズニー内でもアラジンとジャスミンはベストカップルだと思っていますし、王子もといヒーローの中でもアラジンは間違いなく魅力的なキャラクター。メナ・マスードは可愛い顔して天然タラシっぽい雰囲気も、その実誠実でピュアな雰囲気も兼ね備えた理想的なアラジンでした。ナオミ・スコットの美貌は言うまでもありませんが、それ以上に歌声の美しさがピカイチ。意志の強いジャスミンにぴったりのハンサムな声質ながら、突き抜けるような高音が美しくて聴き惚れました。ただ、ジャスミンのキャラがスピーチレスの歌詞に全てを集約させるためであったとしても、ポリコレくさくなっていたのは少し残念だったなぁ。でも、どこか孤独さを増したキャラ設定に寄り添うような新キャラの侍女・ダリアは嫌味なく物語に活かされていて素晴らしかったです。
そしてキャスト発表時から世間を騒がせていたジーニー役のウィル・スミスですが、わたしはずっと信じてましたよ!ランプの"魔人"なんだから実写化するなら俳優で然りだと思ってましたし、彼ならではのドープでクールな魅力が加わったジーニーは最高の出来栄えでした🧞‍♂️

原作より遥かに色濃くなったミュージカル要素も、アラン・メンケンの名曲の数々を更に昇華しながら豪華な新曲も追加され、かつスタイリッシュで迫力満点のダンスも加え演出してくれて、ミュージカル好きとしても大満足です!アクションはさることながら、予想外にダンスの見応えが半端なくて眼福でした。マジでかっこよかったです。特に"アリ王子のお通り"はアラビアンな魅力と豪華絢爛さが最高潮、身体に響きまくるボリューミーな音は鳥肌モノで、ここは原作よりもお気に入りのシーンになったかも。ボリウッドを思わせるような群舞も見応え抜群でした。

やっぱり大好きな「アラジン」、子どもの頃幾度となく夢見た世界が、大人になった今新たに形を変えて素晴らしい夢を見せてくれたことが本当に幸せです。ディズニーがこんな素敵な体験を繰り返し送ってくれる限り、夢見がちな思考から抜け出すことは出来ませんよ…。

お馴染み山ちゃんの新ジーニーも必見なので、吹替版鑑賞したらまたレビュー更新します◎


追記:4DXにて吹替版鑑賞してきました!
まず4DXが最高の効果!アトラクションすぎる!五感をフルに刺激されたとんでもない没入感の2時間でした〜!
字幕がなくなることでミュージカルもより鮮明に楽しめましたし、山ちゃんジーニー続投のお陰かもしれませんが、馴染み深いアニメアラジンの世界により近づいた感じがしました。

さて、吹替キャストですが、外せなかった山ちゃんジーニーはやはり最高でしたし、評判通り"ウィル・スミスのジーニー"を演じてらっしゃったのが本当に圧巻でした。賑やかで愉快なジーニーをオリジナル版通り焼き直すのではなく、今作の陽気ながら力強いかっこよさを併せ持ったジーニーを圧倒的説得力で作り上げられていたことに、さすが日本が誇るトップ声優さんだなと感動しました!
新抜擢の中村倫也と木下晴花ちゃんも実写キャストにハマり役で、何にも違和感なく素敵でした。ミュージカル女優の木下晴花ちゃんの上手さは言わずもがな。中村倫也の甘くて天然タラシ感満載の声も、メナ版アラジンにぴったりでしたし、歌も全然下手じゃないです。"一足お先に"とか、爽やかながら所々エロいんですよね〜、個人的にアラジンに求めるイメージにかなり近い。もう少し力強さがあってもいいとは思いますが、個人的にはかなり好きな吹き替えでした。
あと、印象的だったのは北村一輝のジャファー。そのまま出演されても違和感なさそうな程ですが笑、俳優さんよりヴィラン感が増してアニメ版のジャファーに近いものを感じることができました。

ノリとか空気感とかテンポとか、アニメ版で刷り込まれたイメージには吹き替えの方が近く、より旧知のアラジンにのめり込むことができた素敵な吹き替え版でした!
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