A Whole New World。
何だろう、歌に感動というか、あのシーン自体が何年も前から存在しているだけに、あのシーンが始まった瞬間にこれまでの自分の何かが掘り返されるような、フラッシュバックされるような、まさに魔法にかかったように震えた。
役者2人には特に思い入れも何にもないが、画面のアラジンとジャスミンが、俺が昔見たアラジンとジャスミンに繋がった、引っ張り出されたような素敵な感覚を味わった。
何で今さらわざわざ実写化すんだよ、と思ってたが、何かその理由の片鱗がわかったような気がする。
そして、こっちも大人になったからこそ、このアラジンの優しさとジャスミンの芯の強さが余計に沁みた。
ジャスミン。思ってよりもジャスミンだった。
可憐でありながら好奇心旺盛でおてんばでプリンセスとして国や民を思う芯の強さ。ホント可愛い。
そして、ジーニーも思ってたよりもウィルスミスではなくジーニーだった。
あのアニメーションの畳み掛けるようなジーニーの楽しくウキウキワクワクの豪華で盛大でポップな魔法の力を思ってた以上に実写で仕上げてる。何か謎ルールで強引に誤魔化してくるかと思いきややり遂げた。素晴らしい。
アラジン。最初はこいつがアラジンで大丈夫か？と思ったがこれまた意外とハマってる。元々は、というか、結局偽の王子の肩書きを拾ったり捨てたりで本来は町の有名な鼠小僧みたいな存在であるからして、むしろアニメのアラジンの方が「最初から王子っぽかったのか？」と思うほどに、こっちのアラジンの方がある意味庶民的でアラジンっぽいのかもしれない。
王様もあのアニメでしか描けないであろう独特のキャラをうまく性格や見た目の特徴を抑えてまとめた。
ジャファー、あえて言うならここか。
実写としてなら悪どさの代名詞的にキャラは仕上がってるしこれで特に問題ないが、あのアニメのジャファーを知ってるとやっぱりあのアニメのパンチ力がいかに突き抜けているかがわかる。そう言う意味では仕方ないか。
