くわまんG

アラジンのくわまんGのレビュー・感想・評価

アラジン(2019年製作の映画)
4.0
ブラボー!もともと脚本が良い名作アニメを、これ以上うまくアレンジすることなんてできないんじゃないでしょうか♪

みどころ:
あの音楽とミュージカル
美男と美女の極上ロマンス
全て好転している今風アレンジ
G.リッチーお得意の軽妙な演出
G.リッチーとは思えぬ無害演出
主役のキャスティングが完璧
ジャファーがイムホテップ
強烈なインパクトは無い

あらすじ:
こそ泥アラジンが、お姫様の心を盗んだよ……♪

「欲で物は満たせても、決して心は満たされない。心が満たされなければ人生は不幸なのだ。心を豊かにするのは、徳だけなのだ。」なんてかったるいお説教を、ディズニーがトロトロになるまで美味しく柔らかく煮込み、ガイ・リッチーがお洒落な香りを添えた、見事な一品でした♪誰でも飲み込めるし、誰もがニコニコで劇場を後にしたことでしょう☆

コンプレックスを克服するアラジン、持ちつ持たれつ育まれるジーニーとの友情、ウィル・スミスの完璧なコメディリリーフ、アホールニューワールド、と既知のみどころは全て一級品。さらに、新味として盛り込まれた女性の社会進出うんぬんが「感動の親離れ」で落とされてまろやかな味わいになっていたり、とんちでやり込めて背中で語る本作のアラジンが男も惚れる男だったり、個人的には改変はすべて改善でした♪

ただやっぱりディズニー、射程はとんでもなく広いんですが、どうしても威力が軽いんですね。毛色的に「人が成長する過程の苦悩」を掘り下げられないので、得られる同情の深度が浅く、ハッピーエンドの感動が少し和らいでしまう。

とは言うものの、一喜一憂の恋物語に終始せず普遍的な心の持ちように触れているあたり、かなり冷静に作られていて、鑑賞後は拍手(無音)しちゃいましたよ☆完全にマシュー・ヴォーンにお株奪われて腐ってたガイ・リッチーが、ブラックなドヤを封印して『アラジン』に精根込めたのかと思うと、拍手(無音)にも一層力が入りましたわ!

ん~やっぱり次期天皇、僕は愛子様推しです!☆