コーカサス

七つの会議のコーカサスのレビュー・感想・評価

七つの会議(2018年製作の映画)
3.5
池井戸潤の原作を福澤克雄が監督する。

ドラマ「半沢直樹」や「陸王」「下町ロケット」の原作&監督コンビと、その音楽を担当した服部隆之が三つ巴となり、大企業の不正と隠蔽を鋭く描いた社会派ミステリーだ。

以前、私はある映画のレビューの中で「ドラマ監督が映画を撮ると間延びが目立ち面白くなくなる」と、ドラマと映画のテンポやリズムの違いについて個人的な感想を述べたが、なかなかどうして中身あるテンポの良い119分だった。

しかし…である。
それはドラマを凝縮したリズムに過ぎず、意地悪な云い方をしてしまえば “2時間スペシャル”で充分な内容と印象といったところか。

大ヒットした「半沢」の出演者が多数出演しているスターシステムも良く云えば “お約束”なのだろうが、他作品の映画化としては新鮮味に欠け、単なる作り手側の“延長線”に見えてしまう。

そんな中、唯一主役を務めた野村萬斎の怪演は新しく光っていた。

33 2021