原作は未読ですが、基本会話劇である小説を映像化するにあたり、すごく工夫されていると思います。
カットを細かく刻んで、カット割りのパターンもいろんなパターン使ったり、急にドローン撮影になったり、人が止まって喋るときは、被写体の周りを回るようにカメラを動かしたり、逆に周りの人が節操なく動いてたり、工夫を凝らした丁寧な画面設計が映画の語り口にドライブ感をもたらしていたと思います。
尾行シーンの水平横移動は、一瞬「ROMA」を彷彿させる素晴らしいショットだと、感動してしまいました。
少し過剰な説明ゼリフや心情吐露、キャラ演出なんかは、テレビ的なところもあり、好きじゃないところもありましたが、監督の福澤克雄、この人の名前は覚えておこうと思わせるような良作でした。
是非、次はテレビ局企画じゃない映画を、撮って欲しいです。