池井戸潤×福澤克雄×TBS
"大ヒットメーカー×"豪華出演陣が贈る超王道エンターテインメント"
低迷が続くTVドラマ業界でヒット作を出しまくる日曜劇場のドラマ枠。その中でも池井戸潤×福澤克雄というコンビと言えば鉄板中の鉄板で、続々高視聴率を叩き出しています。
福澤演出でよく見られるのが、豪華な俳優陣と贅沢過ぎる製作費を使ったモノづくり。従来の枠からグレイドアップさせた演出で、緻密に展開していく物語をダイナミックに描いています。
そんな大ヒットメーカーが贈るエンターテインメント作品。でも期待してたのとちょっと違う…
別にドラマを作っているようなモノづくりをしていれば良かったのに、映画だからといって豪華にしようとし過ぎてません?アップグレードのやり方間違っていません?
序盤から何なんでしょう?あの過剰な演技は?これ、社会派ドラマじゃないんですか?野村萬斎さんの演技を含めてコメディに見えてしまうんですけど。
黒澤明監督も言ってましたよ、
「良い映画ってもんは、冒頭は何気なくスーーっと入って行くもんだ」って。
冒頭の大袈裟な演出なんて、あれじゃあ社会派のテイストでなく、学園ラブコメディのテンションですよ。もっと重厚に積み上げていかないと、クライマックスの会議シーンに緊迫感が生まれませんよ。
で、結局映画を観終わってからも「七つの会議」というタイトルの意味が分かりませんでした。あれ、七つも会議あったっけ?でも、巻き戻して数えるの面倒くさいなぁ… と思ったので、ネットで簡単にググッたところ、ある記事で「七つの大罪」に関係しているような事が書いてありました。
なるほど、"傲慢、嫉妬、憤怒 、怠惰、強欲、暴食、色欲" と、全ての要素が含まれているような… でもそれが分かりづらく物語に活かされていないような気がします。
最後のお説教も心に響かず、全体的にちょっと残念に思える作品でした。