劇場 No 182
原作は村上春樹のようで知りませんでした。
短編小説集「東京奇譚集」に収録されているそうです。
19歳の一人息子をサーフィン中にサメに襲われて失ったサチ。
シングルマザーだった彼女は、事故のあったハワイのハナレイ・ベイへ向かう。
そこで彼女は、浜辺に座り、洋書を読んで過ごす日々を送り始める。
やがて、片足の日本人サーファーを目撃したという情報をサチは耳にするが...
最後のシーン、彼女が浜辺で見たものは?
ハナレイベイの浜辺が美しいんですが、それがかえって何とも言えないサチの虚しさを際立たせているように感じました。
やはり注目すべきは吉田羊の演技。
実際、彼女でなければこの作品を観ることはなかったでしょう。
気丈そうに見えるけど、どことなく不運の影が漂っている主人公を好演しています。
また、息子や元夫との関係が時折フラッシュバックで織り込まれ、サチの過去と現在の対比が上手く描かれています。
そして、単調になりがちなストーリーにスパイスとなったのは、岩国に駐留していたという元海兵隊員の言葉。
それは平和ボケしている日本人に対する強烈なメッセージ。
観光地として日本人の人気の的であるとハワイですが、今でも真珠湾の恨みは根強くあるのか...と感じました。
最後にですが、事故から10年経過したという設定でも、全く歳をとっていない吉田羊にビックリ‼️主人公が何歳の設定でしょうか❓
年齢不詳の彼女でも、流石にそれはないよなぁ...と思ってしまいました、笑。