けんたろう

タロウのバカのけんたろうのレビュー・感想・評価

タロウのバカ(2019年製作の映画)
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年齢詐称高校生2人と、年齢不詳中学生1人のおはなし。


バァァァカ!
吠えまくる3人の男。表サイドにはもう戻れず、悪行に身を包む日々を過ごす。

こりゃすごいや。
菅田将暉と太賀が出演ってだけで観に行きたくなるが、なんと主演はその二人ではなく、全く知らんYOSHIという人。
「大丈夫か?だって菅田将暉と太賀の間に、演技未経験の男子中学生でしょ?」
と、普通の人ならなるはず。当然僕もそう思いました。

しかしこれはすごい。
おそらくこのYOSHIに普通の演技をさせたら犬の糞レベルだったろうが、彼が演じた今作の主人公・タロウは、そんな普通に始まって普通に終わるような人間じゃあなかった。
まぁどんな人間かと訊かれても僕は答えかねますが。


そうしてタロウとエージとスギオの3人の叫び声は呼応し、喉が震え、腹が破けるようにビリビリ響く。

だが彼らが映るスクリーン内では、声は誰にも届かずにポトリと落ちてしまった。
僕らが映るスクリーン内では、同じように落とさせる訳にはいかないな。