なんか言いたいことだけ言って、言いっぱなしで聴衆を置いてけぼりにする恍惚感に包まれた映画なのかなぁと。
じゃあ聴衆の側も置いてけぼりにしてみようかなぁ。
幼少期に当たり前のようにいて時の流れとともに淘汰されて気づけば世の中からもメディアや創作の素材からも排除される対象を取り扱ったのはいいけどそれっきりで逆に切なかったな。
フレームに収まり台本を読む無邪気さは刺さらなかったし、異端な雰囲気を醸し出すためのツールに見えてしまうとどうにも切なくも虚しい。
異常なものばかり寄せ集めた世界にあって息も切れない、擦り切れるような咳音もしない心からの少年の叫びは自分には届かなかった。
性も暴力の描写もどこか振り切らない感じかな…片田舎の鬱屈とした煮え切らないものの描写だとしたらこれはこれでいいかもしれないけれど、自分には間延びした感じだったかなぁ。
格好はいいけどダサくはない感じ。
…ライブでだったら最悪の音楽。