むうぴょんこ

天使のたまごのむうぴょんこのレビュー・感想・評価

天使のたまご(1985年製作の映画)
5.0
【天邪鬼な押井監督の世界観に、視聴者が翻弄され続ける究極の天邪鬼的作品】

さあ、今回は以前から宣言してた押井守監督作品のレビューで・・・押井監督がシンプルな内容を捏ね繰り回して視聴者を混沌と混乱の渦に巻き込んでしまう究極の天邪鬼的作品をご紹介しちゃいましょう!!

1985年に公開された『天使のたまご』です。

レビューするにあたって本作が世間一般にはどう思われてるのか気になって、草薙素子並にネットを徘徊してみたんだけど・・・膨大な数の考察HPがあって、そのHPの一つ一つが各シーンのキャラのちょっとした動きやセリフにまで、各自の深い考えの元、宗教的な意味まで当てはめる事で考察して本作の真意を見い出そうと努力してるのは凄いなぁ~、って感心しちゃったり??

まあ、普通に考えればこんなに難しい哲学的なカオス作品・・・テーマは何なのか、何を訴えたいのかすらわかんないよねっ??

だってほとんどの人が”面白いのかさえ、わからない”、なぁ~んて言ってるんだよ・・・って、それじゃあ、映画を作った意味ないじゃん、って言わないで~っ(笑)

なので本作を観た人達は本気で内容を解析してやろうと躍起になってどんどん深みにハマって行ってしまうんだけど・・・

でもね、押井守監督作品全てに言える事だけど・・・頭が良い人が本気で考えれば考えるほどドツボにハマって訳がわからなくなるって傾向があって・・・この作品が一番、そういった傾向が強い!!

では、どう視聴すれば良いのか・・・ヒントはタイトルにも書いたけど押井守監督って大変な天邪鬼気質の持ち主なんです!!

って、わかったかなぁ~??

分かんないって声が聞こえてきそうなので、もう一度言うね・・・押井監督は天邪鬼なんですっ!!

同じ天邪鬼気質の私なら、ここでピィ~~~ン♪ポォ~~~ン♪ってくるんだけど・・・誠実で常識的な性格をしてる皆さんには理解できないよね??

ではもう一つヒントを差し上げましょう!!

押井監督は本作について・・・”このままいったら『御先祖様万々歳!』になっていた”(WIKIより抜粋)と、語ったそうです!!

皆さんは家族コメディの『ご先祖様万々歳!』を観てくれたよね??

あはは・・・だから本作の前に『ご先祖様万々歳!』をレビューしたんだけど・・・でも、『天使のたまご』と『ご先祖様万々歳!』って、作風が真逆でどう考えても成りえないって思うよね??

でもね・・・パラドックスという視点からだと天邪鬼的には成りえるんですね・・・これがっ!!

そういう事でここで前置きからレビューに行こうっかなぁ~って・・・でも、あくまでも天邪鬼的な突飛なレビューだから、本気で意味を知りたい人はこれから先に進んじゃだめだよ??

Prega di uscire!!Prega di uscire!!

えへへ・・・これで残ったのは『美女と野獣』の野獣並に偏屈で歪んだ性格の人しか残ってないよね??

では卵を握り潰したくてしょうがない、歪んだ精神の持ち主の皆さん・・・冷蔵庫から卵を持ってきましたか~??
では、割りますよぉ~、せ~~~のっ、ジュゥゥゥゥゥウ!!

【本文】
って、上で大層な事を言ってるけど・・・天邪鬼的な目線から言える事は一つしかないんだよね!!

それは・・・”内容と真摯に向き合っちゃ駄目”って事で・・・これが天邪鬼な私が思う真実に近づく一番の近道かな??

あはは・・・これで理解できた人は凄いぞっ!!

これだけでは折角読んでくれてる人に申し訳ないので・・・解説しちゃいましょっか!!

その前に予告編を観てね!!

【Youtube ”予告編”】
https://www.youtube.com/watch?v=r04X-ImELzc

これからも分かるように作品に登場するのは・・・
①卵を抱えた少女
②生き物のような戦車から降り立つ、十字架のような銃を持った少年兵
③荒涼とした廃墟
④夜になると現れる魚の影
⑤影である魚を獲ろうと必死で追いかける影のような群衆
⑥目玉のような太陽とそこに飾られた沢山の女性たちの偶像
⑦樹に実っている透けた卵の中にいる幼鳥
⑧最後に示される全ての世界を乗せた”方舟”
って、④番から上は予告編には無かったよね・・・って、失敬、失敬っ(笑)

改めて羅列してみたけど・・・ホントにこれだけ見たら訳がわかんないし、押井監督って頭がおかしいんじゃないのって思っちゃうかも??

実際、押井監督はごり押しで本作を作った事で『訳が分からない作品を作る監督』として暫くの間、パトレイバーに携わるまで業界から干されちゃったしね!!

まあ、そりゃそうでしょ・・・こんなの作ったらねぇ~??

実際、ネットの考察サイトではこれらについて、鳥と方舟は聖書の何章節目を暗示してるだの、少年兵が持っている銃はキリストの象徴だとか、クライマックスでの方舟の船底に世界が乗っている(方舟が転覆してるように見える)のは、神が起こした大洪水からノアが救えなかった=世界は救済されずにループしてる象徴だとか、少女が抱える卵には何も入っておらず、自殺する事で彼女は聖母マリアとなり、処女受胎を意味し、世界の希望になるとか、魚の影は文字を表すとか、魚を追い続ける影の群集は満たされない社会での苦悩を表すとか・・・・・・って、え~~~ぃ、やめぇ~~~いって感じ!!

天邪鬼的に考察してみればそんなのは本作において些末的な事象でしかないんだよ!!

だって押井監督って私以上の天邪鬼なんだよ??
そんな人が言いたいテーマを明確に出すと思う??

『天使のたまご』の元々のコンセプトって、”当初、押井はこの作品を「わけのわからない連中がたむろするコンビニに、卵を抱えた少女が突如やってくる」という、コミカルで軽い雰囲気に仕上げようと考えていた(WIKIより抜粋)”・・・で、そんな軽いノリだったのに天野喜孝さんのキャラ絵を見て作りかえたからって難しいテーマを最初から織り込んで作ってたと思う??

そうなんです!!

一見、意図されて織り込まれたようにしか見えない上記設定って、実は後付であってテーマでは無く、本当のテーマを隠す為に敢えて盛られた見せかけなのです!!

では、本当のテーマっていうと・・・
①鳥
②卵
③最後の方舟の形状・・・が、鍵で・・・

あはは・・・これで観た方ならわかっちゃったでしょ??

えっ、まだわからない??

じゃあ、大サービスで・・・最後の”方舟”ってみんなが言ってるモノの形状って・・・みんな本当に方舟に見えるの??

いやいやいやいや・・・もっとよく見てみて!!

ほら、ラグビーボールのような形状で左上が欠けてる・・・これって食卓の上でよく見る形状でしょ??

あはは・・・そうなんです!!

このみんなが言ってる”方舟”って・・・実は”白米”なんですっ(笑)

でも白米を炊くには炊飯器が必要でしょ??
それが蒸気を噴出しながら上下する目玉のような太陽で夜の間は炊いてる最中だったり??

あはは・・・こうやって書いちゃうとホントに笑っちゃうくらい単純明快な作品でしょ??

みんな天邪鬼な押井監督が作中で提示した沢山の謎と幻想的な曲に惑わされて本質を見失なってるんだよ!!

それで方舟がお米だとすると・・・お米+卵+鳥で作られるものは・・・やっぱり、親子丼だよねぇ~(笑)

あはは・・・本当に押井監督が言いたい事は『美味しい親子丼を腹いっぱい食べた~い←SPECの浅野ゆう子さん風(笑)』って事だけで・・・他の項目は全部、見せかけだけの後付設定っ(笑)

あっ、あと魚なんだけど、魚が影って事は望んでも手に入れられないって事なので・・・刺身も食べたいけど現状では夢だね・・・って感じなのかなって(笑)

当時、新進気鋭で売り出し中だった押井監督は貧しくてその日のごはんにも困る程だったらしく・・・そういう願いを込めて、本来はドタバタコメディだった本作のシナリオを大幅に書き換えて一見、シリアスな作風に仕上げたんだよ!!

なので、最高に訳が分からない作風になっちゃったんだけど、それは全て虚構で・・・押井監督の全作品にもつながる『虚構と現実』なんですっ(笑)

ねっ、みんな、スッキリできたでしょ??

多分、押井監督は沢山のネットでの複雑で深い読みで纏められたレビューを読んでは独り、ほくそ笑んでたりねっ(笑)

こうしてみると天邪鬼な人って本当に面倒くさいよねぇ~・・・でもその天邪鬼ぶりが堪らなく好きっ(笑)

人は単純なモノほど見えなくなるって思う・・・むうでした!!