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Diner ダイナーのtyapiokaのレビュー・感想・評価

Diner ダイナー(2019年製作の映画)
3.9
相変わらず、凄い色彩でくどいが、もう振り切れていて、よい。正直、脚本はひどいが、わけわからん圧のせいで、勢いで、なぜか感動する。キャラも言動も設定も何もかもぶっ飛んでいると逆に、統一感がある。虫食べるだけで退場するキャラ、逃げる逃げないにめちゃくちゃ時間をかける、明らかな犯人が犯人、など粗さは感じるし、説教臭さもあるものの世界観的にあまり気にならなかった。主役を喰うほどのスキン。カナコと同じ葛藤を持ったスキンが死んでからは少し悲しい。スフレを食べるシーンが一番揺さぶられた。でも正直、カラフルすぎてどれも旨そうではない。わざとかと思うほど。ボンベロと恋愛関係に発展するのは少し違和感だったが、スキンに対する過保護な、ある意味依存的な接し方がカナコに変更されただけだと考えると恐ろしい。また、男以上に女の人の方が女の魅力を執拗に撮るのかもしれないと思った。ラストのシーンがメキシコのお祭り『死者の日』ということを知り、スキンと違って永遠に完成されることのない希望を持ってカナコは生き続けるのだと思ったら、より作品が好きになった。
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