わたふぁ

アレックス・ストレンジラブのわたふぁのレビュー・感想・評価

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高3になって自分のセクシャリティに「ん?」と引っかかった男の子のハナシ。数多ある同ジャンルのなかでは珍しくLGBTQのQにフォーカスしている。

アレックスは男の子だから当然のように女の子に恋をしてきて、素敵なガールフレンドと高校生活を謳歌していた高3のある時。自分は奥手だからまだちょっと躊躇してるけど、自分が“卒業”する番はそろそろだ、理性で抑えられなくなって動物的にガォーっと野生化する場面が来るはずさ。そうだよ、そうだよね!うぉぉおーー!と、ついに飛び込んだ相手が、彼女ではなく「男子」だった。自分自身もビックリだ。

ポップでライトなこういう作品が近年多い気がするけど、今では“セクシャルマイノリティー”という言葉がすっかり古く感じられるのは、色んな角度から訴えてきたそれら作品の一つ一つが機能して集積しての今のレインボープライドなのかなと。セクシャリティのような微妙なニュアンスの伝達が大事になる分野での、映画の貢献度はけっこう大きいと思う。