すいか

RBG 最強の85才のすいかのレビュー・感想・評価

RBG 最強の85才(2018年製作の映画)
4.4
「ビリーブ・未来への大逆転」で、ルース・ベイダー・ギンズバーグを知り、彼女のドキュメンタリー作品である本作にも興味が湧いたので鑑賞。とても良かった!

「ビリーブ」で描かれていた50〜70年代のことはもちろん、それ以降、最高裁判事となって現在に至るまでの彼女についても知ることができた。

高い向学心を持ち、真面目に努力し、女性の社会的地位がまだまだ低い時代の中で自らのスキルを生かすことを決して諦めずに突き進んだ強さ。彼女の母が言った、「淑女であれ、そして自立せよ」という言葉を体現したのだと思った。ルースはもちろんすごいのだが、この素敵な言葉を遺した母親も、偉大だと感じた。
また、「彼に出会えたことが人生で1番の幸運だった」と、ルース自身が語る、夫マーティン。本当に優しくて、ルースを深く愛していることがわかる映像や言葉の数々は、観ていて幸せな気持ちになった。
ちょっと驚いたのは、実際のルースの性格についてだった。「引っ込み思案で、内気」「控えめで自己主張をほとんどしない」なんて…意外だった。もっと気の強くて、自分の意見をバシバシ言うタイプなのだと思ったからだ。
クリントン元大統領が、ルースを判事に任命してから、大統領は3回変わった。その度に、リベラル派であるルースの最高裁での立場は変化して、現在は、多数派ではなく反対意見を述べる立場となっている。その発言が、若者の共感を呼び、SNSで発信され、新たな注目を集めるようになった。85歳(現在は86歳)の現役最高裁女性判事のこれからは、一体どうなっていくのだろうか。とにかく元気でいてほしい。
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