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魂のゆくえののんchanのレビュー・感想・評価

魂のゆくえ(2017年製作の映画)
4.2
監督はポール・シュレイダー。
『タクシードライバー 』『レイジング・ブル』等の優れた脚本家としても有名。

《これぞイーサン・ホークのベストアクト》
という称賛もあるらしいのでチョイス🌟


宗教色が濃く、そこに地球環境破壊問題や企業の黒い金の繋がりを描く社会派作品。いや愛情物語かも?

監督の50年持ち続けた構想から生まれた思い入れの強い作品で、アカデミー賞脚本賞にノミネートされた。
地味過ぎるほどに始終静謐な空気感が流れ、盛り上がりがないので、好みは分かれるだろうが、本当にイーサン・ホークの演技が良いので、私は食い入るように興味深く観入った。面白かった🥺


ニューヨーク州北部の小さな教会の牧師トラー(イーサン・ホーク)は、ミサにやってきた妊婦のメアリー(アマンダ・サイフリッド)から、環境保護論者である夫マイケルの悩みを聞いてほしいと頼まれる。マイケルの話を聞きに自宅を訪ねるとマイケルは「出産を望んでいない。2050年になった地球の未来が心配でとても我が子を育てられない。子供が成長した時が気の毒...」と相談される。
トラーはとりあえず「堕胎は神が許さないし、自然なことなので心配せずに」と言うしかなかった。
そんなトラーは46歳だが、息子が戦死していてその後、離婚している。孤独なうえに癌が身体を蝕んでいた...

意表を突くラストの展開が😨


敬虔で良き神父になろうと日々努力を惜しまないトラーだが、神職の大変さ、神の存在意義、様々な葛藤、無力感...そこに自分の所属する教会コミュニティが自然環境を破壊する大企業と癒着している実態を垣間見てしまい、もう先がないと...生きる道はもう...


神は要らない気がする私です。
愛があれば...それで❤️


あ〜誰かと語りた〜い...



※ポール・シュレイダー監督は大の親日家。どおりでトラーが休息日に刺身をご馳走として頂くシーンがあったわけだ🤭
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