NAOKI

魂のゆくえのNAOKIのレビュー・感想・評価

魂のゆくえ(2017年製作の映画)
3.7
中2の時、タクシー・ドライバーのトラヴィス(デ・ニーロ)から洗礼を受けて映画信者になったおれは…ポール・シュレイダーの新作とあっては観ないわけにはいかないのです…

それにしても特別な宗教を信仰している訳でもないおれが…このフィルマではよく宗教の話を書いている…
それだけ宗教をテーマにした映画が多いということなんだろう…

だいたい日本人は「ボンヤリすること」で平和を保っている不思議な民族だと思ってます…

平成から令和に変わりテレビで目にしない日はない天皇ご一家と皇族の方々…日本国憲法のもと…「象徴」とされ、何の権力も与えられていない…
ずいぶんとボンヤリしたお立場になられても国民は皇室を愛してやまない…ますます大人気である。

宗教に対しても日本人はボンヤリだ…
日々の暮らしは仏教と神道を適当に使い分け…クリスマスやハロウィンの盛り上がりはキリスト教徒顔負け…楽しいことだったらヒンズーやイスラムだって大丈夫だよ…こんなボンヤリ日本民族も今や世界のお手本だ!(少なくとも殺しあいはしないから…)

アメリカにおけるキリスト教は訳がちがう…日本みたいにボンヤリやれば争い事も起こらないだろうに…

「魂のゆくえ」

いやぁ面白かった!とは言えない…

すごい映画だとは思いました。
おれの緊張は映画が終わるまで途切れることなく息を詰めるように見届けることになりました…

だけど人によっては爆睡…あくび…金返せ!の映画かも?
「タクシー・ドライバー」とは全く違う映画にして同じなのかな?…

40年前に「タクシー・ドライバー」を観たとき…
「やべぇ…世界のリーダー足る立派な国だと思ってたアメリカ…メチャ病んでるやん…」
…と思ったおれが今夜「魂のゆくえ」を観て…
「やべぇ…アメリカますます病んじゃってるやん」
…と思った訳です。

牧師と神父の違いもよく分からないボンヤリ日本人のおれから言わせてもらうと…

やっぱりあんたらは真面目すぎ…宗教による抑圧を美徳として…その「たが」が外れたとき、余計ひどいことになってるやん…
どうせ神様なんかいないと思ってるくせに、自分の中に作り出して苦しんでるあんたらはバカみたいにしか見えないよ…

でもイーサン…ベストアクトかな…
すごかった…

ナンマイダブナンマイダブ
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