魂のゆくえの作品情報・感想・評価

上映館(6館)

「魂のゆくえ」に投稿された感想・評価

ポール・シュレーダーの作品はとくに最近はあまり見ていなかったが今回は評判に惹かれて鑑賞。
内容は簡単にいうとアメリカのカトリック教会の司祭(イーサン・ホーク)がいろいろあって「タクシードライバー」のトラヴィスのようになっていく話。この人は何を撮ってもこういう風になっていくのかなぁ…
スタンダードっぽいサイズにほぼ全編フィックスのカメラで映し出される画面が特徴的で、非常に静かで美しい場面が続く。
その中で突如カメラが動き出すのは司祭とその信徒でお腹に子を宿している女性(アマンダ・セイフライド)に超常現象が起こるときという…
イーサン・ホークが死、孤独、哀しみ、絶望を内面に抱え信仰とは?神とは?などと自問するうちに拝金主義の大教会に対して怒りと狂気を抑えられなくなる司祭をそれこそ静かに熱演している。
ブレッソン「田舎司祭の日記」(ブルーレイが出るらしい)ベルイマン「冬の光」など引用元を監督自ら公言しているが、こちらは未見なので見ねば…
ラスト15分でひっく返るためだけの
壮大な前フリ映画。

これは信仰と現実の間で苦悩する
人間の本質を……とかじゃなかった。

夫の遺影の前で…、だった。
ラストまでは、なーんだ結局現代版タクシードライバーじゃんと思ってた
アメリカンニューシネマの対象がベトナム戦争とか政治から環境問題にすり替わったようなね

終盤ジェットコースターすぎて!?だった
おそらくキリスト教に知見ないとキツい
抑制しているのと、そもそも撮れないのが半々か。2人が重なるところで落ちる髪は良かったけど、それなら最後グラスを落とすのだってもっと劇的でいいのに。ドア開けて閉めてとかは、ちょっとわざとらしい。逆に、葬儀の間抜けさとかは良かったけどね。

途中までは、涙ぐんだりもしていたけど、だんだんと落ち着いてくる。

とはいえ、ドッグウィル的なカタルシスでまとめられたりしなくて、少しホッとした部分もあった。

信仰について考えるとき、自分に閉じて考えるなら、あのアマンダさんが言っていた、確か「小さい頃から教会に通っていた。だから知らないところに行くと、必ず教会に入る、なんとなく安心する気がする」というようなことを言っていて、自分も欧州に行くと、キリスト教でもないけれど、それにすごく近い感じになる。

そういう向き合い方なら、帰ってこれる場所になりえるなと思うことだった。

しかし、映像が本当に自分が人んちに行った時みたいなリアリティが感じられて、びっくり。欧州で人の家にお邪魔する時は、たいてい雨か曇りだったのかもしれない、というようなことを思い出した。

それにしても、神父と夫の掛け合いが、露悪的な自分と友達とのやりとりみたいで身につまされた。
Kaorunn

Kaorunnの感想・評価

3.0
うーん、暗くて、鬱々としていて、キリスト教の概念が強い。クリスチャンなら色々共感出来るの?
男の願望物語みたいにも見えて、東野圭吾感。女にはわからないな。
体調の悪いおじさんが犯罪と向き合う2時間なので実質Guilty(そんなことはないです)

生死(死→生、生→死)、大小(個人→地球、教団→牧師)、希望絶望のモチーフが重奏的に繰り返されるタクシードライバーという表現が正しいんだと思う。

希望と絶望は常に共にあって、選択するしかないんだけど、選択が正しいか、正しかったかなんて誰も教えてくれないからみんな病んでるし救いを求めてるんやろうなあ

魂のゆくえ/くるり
https://open.spotify.com/track/1MUrtg539BiUCwSdvWKU74?si=MwGgZUPKSQeEaz5VyCdVRg
okimee

okimeeの感想・評価

3.7
タクシードライバーによく似ている。
気付かないうちに侵食されている思想・魂。

ラストカットは、真っ白い背中に血が滲んでほしかったけど、あれは真っ白いままが良いのかな?
難しくてあまり理解できてない。
246

246の感想・評価

3.3
キリスト教に見識がないといまいち理解できないのかなと感じた。
あやき

あやきの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

2019/6/22鑑賞
予告から既に不穏な雰囲気が漂ってて、本編中の音楽も展開が進むにつれ不穏さが増していき、信仰が揺らいでいくイーサンの姿を見てこれ以上そっちの闇に堕ちてはダメだぞ…!という思いで観てたのに唐突で且つ意外な結末。宗教的な内容に関しては正直疎いけど、あの結末を知ってしまうと(どちらかと言えば)今作は好きだなーとちょっと思えてくる…正直こういう映画って集中力切れそうって観る前まで思ってたけど最後まで飽きない内容だった。
教会との関係性、メアリーとマイケルの夫婦、明らかにストレスとなりつつある250周年記念式典、息子の死、という要素を抱えて生きるトラー。環境活動家だったマイケルの死を機に一気に心情が変化する姿が魅力的だった…そもそもイーサンが聖職者の役としてあの衣装を身に纏ってるだけでもポイント高い…追い討ちをかけるかの如くクライマックスの有刺鉄線プレイ…!最高。イーサンはホントに美人だったなぁ…

約20年振りに自転車に乗ったトラー牧師に補助輪を付けてあげたい人生だった…長い裾が引っかからないか超無駄に心配してた人
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