キナ

search/サーチのキナのネタバレレビュー・内容・結末

search/サーチ(2018年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

膨大な量の情報から真実のカケラを何とか辿っていくサスペンス。
大きなスクリーンいっぱいに全編通して馴染みあるPC画面が映し出される贅沢さ。
制限のある中で、もどかしい思いになりつつ痒いところには手が届く見せ方に終始翻弄される。

個性的な演出もさることながらサスペンスとして骨太でとても面白かった。
今まで思っていた娘の像とは全く異なる姿が見えてくる不安や、娘のことを何も知らなかった、もっとたくさん対話しておけば良かったとの後悔の気持ちが、カーソルの動きとタイピングのペースとデヴィッドのタレ目から痛いほど伝わってくる。

親の愛の全く違った形を示した真実は秀逸。
湖に行き着いたデヴィッドへの反応から一瞬ヴィック刑事を疑ったけどすぐ晴れた気がしていたので、本当まさかだった。
最後は思わず泣いてしまった。

どれだけ近くにいても見えないものがSNSやメール文からゴロゴロ発見される面白さと怖さが大きい。
人には直接話さないこともネット上には素直に吐き出せることって誰でもあると思う。
良いことだとは思うけどその反面エスカレートする危険性もある。
そういったSNSの危ない面を浮き彫りにしつつ、ただ批判するだけではない表現の仕方が好き。

この調子で全編スマホ画面の映画も作って欲しい。
スマホ鑑賞向けの動画ならチラホラ出て来ているけども。
キナ

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