ボサノヴァ

search/サーチのボサノヴァのレビュー・感想・評価

search/サーチ(2018年製作の映画)
3.8
よく出来てる。目眩く展開とミスリードの巧みさで、ミステリ映画として純粋に最後まで楽しめた。

あとで考えると割とわかりやすい伏線なのだが、鳴り止まないキーボードのカタコト音(心地よい)と、矢継ぎ早に繰り出される文字列により、うまくカモフラージュされていたと思う。ほぼ全編、PC画面で押し通した意味があったというわけだ。

特に好感が持てたのは、この手の作品にありがちなオカルトやホラーに逃げず、ストーリーの重心を謎解きに置いたこと。事件の真相をPOVで解いていく没入感はなかなか爽快で、アレとアレが繋がったときは、背中に電気が走った。

また、主人公パパが娘に、とあるメッセージを送ろうとするが踏ん切りがつかず、何度も書いては消すという良いシーンがあるのだけれど、この描写がとても面白い効果を産み出していた。つまり、主人公の脳内で行われている逡巡が、PC画面でそのまま可視化されているわけであり、観ている側にその思いがダイレクトに伝わることで感情移入もより高まる、という仕掛けである。早くボタン押しちゃえよー的な高ぶり。これは映画の表現として、なかなか画期的手法では無いだろうか。今後、色んな映画やドラマでパクられそうである。

というわけで概ね絶賛なのだが、色々と穴が多いのも事実。今時、メインツールがパソコンってのもちょっと苦しいし、そもそも警察にPCが没収されないのも、事件の大きさから考えてみるとオカシイ。これが相棒なら、水谷豊により即刻鑑識行きだろう。