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真実のtaruponのレビュー・感想・評価

真実(2019年製作の映画)
4.2
是枝監督の作品は基本好きなものが多いけれど、私はこれはかなり好き。
「万引き家族」よりも好きかもしれない。
そして、フランスで、フランス人中心のキャストでとったとしても、なんだか驚くほど是枝監督っぽさが漂っていたように思う。
フランス映画と是枝監督の相性の良さのようなものも感じた。

とにかく涙がとまらなかった。
ドヌーブ演じるファビエンヌと娘のリュミエールとの関係性、ファビエンヌの女優であり続ける生き方と孤独、登場人物の会話の中でしか登場しないサラという女優の存在を通じてそれぞれが感じる葛藤、劇中劇として進行する撮影中の映画の場面、それらが重層的に重なっていく。
どこでとか、何にではなく、一つ一つの心情の積み重ねが心の中にしみわたっていく感じがする。

基本、女性陣から目が離せない映画ではあるけれど、リュミエールの夫、ファビエンヌの現在のパートナー、元夫、マネージャーといった男性陣がすごく良いクッションとなり清涼剤的な感じで、魅力的。
監督の特別編終版では、イーサン・ホークの出演場面が増える等、男性陣のウエイトも上がるそうなのでそちらも見てみたい。

子役のシャルロット役の子、演技未経験の抜擢だったそうだけれど、素人の子どもを撮るのが上手い是枝監督らしく、すごく魅力的だったし可愛かった。