《前置き長いです。すみません😃》
万引き家族」フィーバーからだいぶ覚めた今、ようやく鑑賞しました。
劇場で観るのを躊躇った理由は・・
なんとなく伝え聞く話、例えばカトリーヌ・ドヌーヴはセリフを覚えてくれない曲者とか、フランスは撮影時間が短く決まっていてなかなか進まないとか・・
そういった《海外だからそうそう上手くは進まない》方向の話を聞いていたのもあったんです。
「やっぱり言葉が通じない環境での撮影は大変だったんでしょう。でもここからがチャレンジなんだからこうご期待!」
・・と、なんとなくダメだった時の言い訳を心を決めて観たんです。正直言うと。
時間も経ったので、かなりリラックス出来て《ひとつの映画》として観ることが出来ました。そして・・・
これ普通に素晴らしい作品じゃないですか‼️
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大きな筋としては「和解」の話。
KEYはいくつも潜んでいて、
「記憶っていい加減なものだよね」
演技
嫉妬
壊れたおもちゃの修復
茂る緑→紅葉→落葉 が、
誤解→電車の音が聞こえる→晴れやかな青空
気付かなかったもの・・時と共に見えてくる の暗喩。
是枝さんすごいです。
見事な逆算で出来た緻密な脚本。
そして役者コントロール。
言葉通りにだいぶ苦労はしたのでしょうが、カトリーヌ・ドヌーヴは是枝マジックの手中だったんじゃないですか?
チャプターの小タイトルの通りと言うか、上手に表情を10段階?くらいで大まかに操ったのでは?
細かい指示聞きゃしないんだろうから。笑
でも繋がれるとこの抑揚‼️
劇中劇のクライマックスの天才的な集中と監督とのやり取り。
そしてジュリエット・ビノシュとの待ってました!の二人芝居。からの女優の顔ね!
ここを頂点として、役者ならではの不安や我儘勝手な態度との振れ幅ね。
この乗らないとダメだけど入り込むと天才な女優は、果たして架空の人物か本人か⁉️
音楽も良かったですね!
そうそう!
クレジットの横の散歩シーン。
「第三の男」のラストを彷彿とさせるいい画でしたね‼️