ちどり

GODZILLA 星を喰う者のちどりのネタバレレビュー・内容・結末

GODZILLA 星を喰う者(2018年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

2章で書いてた感想大体当たっててちょっと笑った
そりゃビルサルドキレるよな〜って思ってたけど、まさか内乱始めるとはな。そんなことやってる場合か?
そして本当にそんなことやってる場合じゃなくて母船全滅してたのは笑ってしまった……脚本虚淵だしあんまり人類残らないやろなあって思ってたけど!思ってたけどさ!!

1章は地球人の戦略、2章はビルサルド人の技術、3章はエクシフ人の宗教でまとめるのは2章時点で想定済みだったのでまあそうだよねと思いつつ、こういう構成は結構好き
ただこの構成だとモスラが出る隙がなくて、でもフツアの民いるしモスラ出てくるよね!?FOOOOO怪獣大決戦だ!!ってのを2章観終わった後に期待してただけに、あのシルエットワンカットだけはあまりに切なかった……

宗教によって洗脳されていくさまは不気味で良かったんですが、結局《献身》という名の自己犠牲なんだなあと思うと2章と展開一緒なんだよね。でもそれ言い出したら1章の戦略もだいぶ特攻囮自己犠牲ありきだったから、結局人類が戦うための選択はそれに至るって言うテーマなのかな?

ギドラの登場シーンは荘厳で結構好きでした。時間?を操って現実の物理法則に囚われないって設定が胸熱すぎるんですよね。
台詞うろ覚えなんだけど、「動力室との応答が途切れたぞ!どうなってる!」「動力室は40秒前に消滅しています!」「じゃあ今までの会話はなんだと言うのだ!?」とか、「(船体の)生体反応が消滅してる!?うそ、私たちもう死んでるの……!?」からのギドラに喰われて死亡とかの流れ、あそこ一番好きなシーンです。
その分ちょっとギドラがしぬシーンはあっけなかったなあ〜メカゴジラシティもそうだけど、核壊したら一気に全滅は、生命としてあまりにも脆くはないかな。

結局ハルオは2章からずっとゴジラにとどめを刺さない選択ばかりしてきて、最終的に人類に残された科学と共にゴジラに特攻してしんでいく。
エゴエゴのエゴだな〜〜と思うけど、まあ着地させるのはそこしかないよねえというところ。
あまりにゴジラが絶対的な存在として描かれてたので、ゴジラを倒して終わりってのはないやろなって思っていたし、そのままゴジラと共生するのはハルオのキャラクター性的に無理があるので……
ただ、妻と子を置いて他の女(しかも実質元カノ)と一緒に心中はどうなんですかね!?ハルオ、最後までエゴい。

ひたすらエモかったのがメトフィエスの巨大感情……なんというか神を崇めるメトフィエスがハルオに神性を見出して執着していたのがめちゃくちゃエモかった。
最後に目を潰されるさまは、ちょっと貞本エヴァのカヲルとシンジみを感じた。(貞本エヴァは絞殺だけど)
右目を潰したかと思ってたら両目を潰してたのは念のため的なやつなのか、それとも片方潰したら反動か何かで両方潰れたのかどっちなんだろう。
ハルオに手を伸ばすメトフィエスがもうハルオのことは見えず、そんなメトフィエスに大粒の涙を流しているハルオのカットがやたら印象的だった。

ポストクレジットで、結局ハルオが神のメタファーとして崇められていたのは皮肉的で好きです。
ちどり

ちどり