ひっきーくん

リビング・デッド サバイバーのひっきーくんのレビュー・感想・評価

5.0
すげぇよかった

某映画レビュアーのツイートを見て即借りようと決心したこの一本。

おフランスのゾンビなので、クソオサレ
静かな狂気と終端を感じさせる乾いた雰囲気がよいよい。

終始聞こえてくる重量のある何かがばたばたと木造住宅をきしませる物音がマジで怖かった。
BGMがしずかーな物ばっかだし、上や下から不審音がガタガタ!で本当にゾクゾクする!やべぇよ!

あと音楽好きって設定もドラム上手なのもなかなか斬新で、ゾンビ君相手にドラムソロキメるとこなんかマジでロック。

あとここが一番重要なんですが、バトルゾンビ映画みたいな『仲間が噛まれるか?』みたいなハラハラする要素を排した、『仲間もいない、誰もいない。故に誰もゾンビに噛まれないし、ゾンビにならない』というちょっと変わったジャンルで最の高オブ最高でした
いかに正気を保つか、いかに暇を潰すか?という戦いを強いられる、まさに狂気の週末世界映画……!(誤字じゃないよ
まぁこの時間の潰しかたがお洒落で、深緑の壁紙のお部屋をランニングしたり、ニューウェイブっぽいあやしい音楽奏でたり、ハードロックに合わせてドラム叩いたりとすごくカッコよくていいんですよねぇ…


マイナスポイントは後半の出会いの場面とアルフレッドの交流の結末から強引さとチープさを感じてしまうところ。
『こうしたいんだ!』みたいな作り手が描く先のビジョンが透け透けだったし、それにそって作っちゃったせいで設定崩壊してる箇所もある。
でもあの展開を引っ張らないで短くズバッと転換してラストまで持ってく展開はよかった!エンディングの爽やかさ、ラストシーンのあっさり風味が全体の雰囲気とマッチしていて見ていて気疲れしない斬新で良いゾンビ映画!
意外と名作!