わがチーム、墜落事故からの復活の作品情報・感想・評価

わがチーム、墜落事故からの復活2018年製作の映画)

NOSSA CHAPE - Our Team –

上映日:2018年07月06日

製作国:

上映時間:101分

4.0

あらすじ

2016年11月28日ブラジル1部リーグ・セリエAのサッカーチーム【シャペコエンセ】の主力選手と首脳陣、そしてジャーナリストを乗せたチャーター機が、南米大陸選手権コパ・スダメリカーナの決勝ファーストレグへ向かう道中、コロンビアのメデジン郊外で墜落し、乗客77名中71名が命を堕とした。サッカーを愛する小さな街のクラブが、はじめて国際タイトルに挑戦する、その歓喜の中で起きた大惨事だった。セレッソ大阪…

2016年11月28日ブラジル1部リーグ・セリエAのサッカーチーム【シャペコエンセ】の主力選手と首脳陣、そしてジャーナリストを乗せたチャーター機が、南米大陸選手権コパ・スダメリカーナの決勝ファーストレグへ向かう道中、コロンビアのメデジン郊外で墜落し、乗客77名中71名が命を堕とした。サッカーを愛する小さな街のクラブが、はじめて国際タイトルに挑戦する、その歓喜の中で起きた大惨事だった。セレッソ大阪やジェフユナイテッド市原・千葉でプレーした経験のあるケンペスや、元柏レイソル所属で2016年チームキャプテンを務めたクレーベル・サンタナ、ヴィッセル神戸の監督を務めたカイオ・ジュニオールなど71名が亡くなり、生存者わずか6名の悲惨な事故・・・。大けがを負うも奇蹟的に生還したジャクソン・フォルマン(GK)、エリオ・ネト(DF)、アラン・ルシェウ(DF)の3選手を除いて、シャペコエンセ(以下、シャペ)は殆どの選手とチームスタッフを失った。選手獲得やクラブの経営はどうするのか?合同葬儀の翌日、悲しみも癒えぬまま、シャペは新シーズン開幕へ向けてゼロからの再出発を余儀なくされる。選手はチーム再建のプレッシャーと、急速な変化に対応しきれず、またサポーターも旧チームへの愛着と新チームに対する過度な期待の狭間で葛藤し、ピッチの内外でいくつもの亀裂が走り、新生シャペは負のスパイラルに陥る…。しかし、彼らが再びそのアイデンティティを見つめ直し一致団結したとき、奇跡の快進撃が始まった…!

「わがチーム、墜落事故からの復活」に投稿された感想・評価

選手を失ったチームの今後、
事故で生き残った人たちの今後、
遺された家族の今後、
応援してる人たちの今後。

めちゃくちゃ色んな課題があって、それぞれの課題にいちいち何が正解なんだろう?を考えて脳内大わらわになりました
てかドキュメンタリー映画って、いつもマークウォールバーグとかがやってる再現映画なんだと思ってたよ、全部本人なのかよ!!
これは映画っていうか…まぁ映画だけど…映画っていうかさぁ…

彼らをこうやってカメラ構えて、すべて追いかけて作り上げたの、映画というよりジャーナリズムですねぇ
このつらい時間たちをリアルタイムで追いかけていくことで、後世に伝えること。残したい時間は映画の形で発表すること、意味があると思いたいですね。

しかし前を向いて先に進んでいくことと、過去を大事にすることとは完全に逆の方向性なので、この映画はそこがメインテーマだったのかなと思いました。そのまま引き継ぐにはあまりに少ない過去のチームの意思を、どの程度今後に反映して進んでいくのか?

だって「シャペコエンセ」ってチームなんだからさぁ、過去のチームのやり方を残し、彼らをレジェンドとして大切にしないとさ
総入れ替えで違うことやってたら、「シャペコエンセ」の復活って言えるかそれ?最早別のチームじゃねぇか。
ってなる一方で、でも同じチームメンバーでも監督でもないのに、前と同じやり方に固執し続けて、いまのチームを勝たせること第一優先にしないなら、それはそれでサッカーチームとして意味ないじゃねぇか。
どうする?どうするんだ?

私の話ですが、大学生の頃入ってた部活、上級生5、6人でやってたんですけど、新入生を募集したら20人超が部室に押し寄せたんですよね
で、私たち上級生は元の部活動の体裁を保てず結局逃げ出してしまったんですが、わりと確固たるやり方があったとして、それを大勢の新入りに伝えるのってめっちゃ難しいと思うんですよ
多数決って言葉もあるくらいですから。

で、私たちはまぁ「こういうやり方でやろう!」とか言わずに、手に負えないままで去ってしまったんですけど、大量の新入りをなるはやでひとつにしようとするなら、そうやって方向性を誰かが決めて、統率するしかないと思うんですよね。でも、そしたら不満が出るのもまた当然だしさぁ~~~~

過去に理由を求めたって今更なんにもならないし、見るならこうやって立ち直る人たちの話を見ていきたいけれども、それでも元凶の飛行機落とした奴を100発くらいブン殴りたいと思いました。
遺族やファンがこれだけ前を向いてるのに、サッカーに興味もない私が怒ってもアホらしいんだけどさぁ…遺された人がどれだけ立ち直っても、死んだ人はもう死んでるのがやるせないし腹が立つ

「復活」って言葉にこもった意味を考えるとともに、「生きてると乗り越えなきゃいけないことはあるけれど、人が死んだら楽しい宴では終われない」っていう、尾田栄一郎の言葉をしみじみ思い出しました。

でも、これで終わりじゃないね。
続編は現実にあるんだよね。
「シャペコエンセ」の今後の復活を、追いかけていきたいと思います。
小一郎

小一郎の感想・評価

4.1
いきなり関係のない話だけれど『縄文にハマる人々』という映画を観た後、縄文時代が何故終わったのかが気になってググっていくうちに、縄文時代とは直接関係のない『人類と気候の10万年史』(中川毅・著)という本を知り、読んだ。

これが滅法面白い。価値観を揺さぶられる事実を、ちょっとスリリングに明かしていく内容もさることながら、今までなんとなく感じていた「多様性が重要」ということについて、間違いないと自分的には結論付けてもいいのではないかと思ったし、危機的な環境急変に対する人間の可能性も知ることができた。

何故この本について言及したかというと、本作(映画のこと)が「多様性」のない集団は、短期的にうまくいくように見えても破綻が必然であるということに加え、急激な変化に対する人間の適応力の素晴らしさを、現実のドキュメンタリーとして描いているから。

ブラジルのサッカーチーム「シャペコエンセ」が南米大陸選手権に向かうためチャーターした飛行機がコロンビアのメデジン郊外で墜落し監督、選手、解説者ら乗客77人のうち71人が亡くなった。

本拠地とする小さな町シャペコにとって選手は家族同然であり、チームは町のアイデンティティー。だからすぐさまチームの復活を目指して動き出す。

誰もが同情を寄せる事態に皆が協力的で短期間のうちにチームのカタチは整う。しかし、コミュニケーションに難のある急造チームは、亡くなった人のためにという思いがプレッシャーとなり連戦連敗。

そこでチームの監督がとった戦略は「過去は忘れろ」。これによって不安定な状態を落ち着かせることに成功し、チームは結果を出し始める。

勝ちはじめたチームに対しファンの支持も回復してきた。復活に向け順調に歩み出したようにも見え、やはりチームを強くするためには迷いは禁物なのかと、自分は早合点し始める。しかし、内部では深刻な事態が進行していた。

事故以前の強いシャペコエンセは、監督や選手の関係が比較的フラットで、陽気なムードのなか、コミュニケーションが良くとれている感じ。何よりも、皆にそれぞれ居場所があるような雰囲気。

一方、「過去を忘れろ」という戦略は精神的重圧を軽減する半面、監督以外の拠り所を認めないことで独裁化を強化する。事故後のシャペコエンセでは結果は出しながらも、もともと独善的な指導方針だったらしい監督に対する選手の不満がくすぶりだす。

すると監督は権限を行使して不満の芽を摘んでいくという恐怖政治を断行する。そんな中で、ミスが起きると選手同士で責任を擦り付け合い、ストレスをためていくという悪循環に陥り、チームの成績も下降していく。

忘れられた遺族たちもまた、チームに対し行動を起こす。かつて家族のようだったシャペコエンセは変わり果て、このままいけば町にとっても守る価値のないチームへと転げ落ちそうになるくらいまで事態は悪化する。

しかし、そこで監督に排除されそうになった1人の選手が立ち上がる。事故前のシャペコエンセを取り戻そうとする彼の行動をきっかけに、チームは今度こそ復活に向けて動き出す。

『人類と気候の10万年史』の著者は次のように述べている。

<人間や社会の価値を、現状における「効用」だけで測ることはきわめて危険である。だが歴史を通じて、人間はそのような過ちを何度も犯してきた。もっとも典型的な例は、戦前の日本に代表されるような全体主義だろう。短期的な経済成長とか軍事力の拡充だけを目標にするなら、社会の多様性を圧殺して、ひたすら効率的な生産体制や指揮系統を整備したほうがいい。だがそのような社会は、不測の事態に対応する能力を著しく欠いている。そして戦争のような極端な状況においては、不測の事態ばかりが絶え間なく発生する。

改革開放に舵を切る前の共産主義国家も同様だった。(略)全体主義国家が大戦の勝者にならず、共産主義国家が冷戦の勝者にならなかったことは、おそらく単なる偶然ではない。

私の祖父は、中国の内陸で小隊を率いる下級将校だった。祖父が言うには、戦場で素晴らしい気転と才覚を発揮し、僚友の命を何度も救ったような人材の多くが、復員後の平和な社会では驚くほど頭角を現さなかったそうである。

この話とおそらく通底する光景を、私も阪神・淡路大震災の後の避難所で目撃したことがある。待ちわびた支援物資が到着したとき、避難者が殺到して体育館が大混乱に陥りかけた。そのときただ一人、入り口と反対側のステージに駆け上がり、鋭い声で避難者たちを諫めてあざやかに秩序を取り戻したのは、見るからに薄汚く風采の上がらない、おそらく要職についてはいないと思われる初老の男性だった。

不測の事態を生き延びる知恵とは、時間をかけて「想定」し「対策」することではない。(略)必要なのは、個人レベルでは想定を超えて応用のきく柔軟な知恵とオリジナリティーであり、社会のレベルでは思いがけない才能をいつでも活躍させることのできる多様性と包容力である。>

『人類と気候の10万年史』は地球において短期的かつ急激な気候変動の可能性があることを論証している。ある日突然、崩壊の危機に陥ったシャペコエンセはそれと同質の事態が顕在化したように見える。

だからシャペコエンセの復活には、人類の可能性が描かれているような気がしてきて(大げさ?)、もう1度じっくり観直してみたいと思い始めている。

●物語(50%×4.5):2.25
・人類が不測の事態に直面した際のモデルケース…かな?

●演技、演出(30%×4.0):1.20
・まずまずドラマチックで退屈しなかった。

●画、音、音楽(20%×3.0):0.60
・まあまあ。
TAKA

TAKAの感想・評価

4.5
2018-129-114-015
2018.7.26 新宿ピカデリーScr.10

・シャペコエンセの悲劇
・マイア
・運命
・生きていくこと

本レビューは、レビューとは呼べないかもしれません。
本作を鑑賞してかんじたこと、思ったことを記させて頂きました。

2106年11月28日、ブラジルセリエAに所属するサッカーチーム、シャペコエンセの主力選手やスタッフ、経営陣、マスコミ等関係者を乗せたチャーター機が、コロンビアのメデジンで墜落。
71名の人命が失われました。
南米大陸選手権コパ・スダメリカーナの決勝1st.レグを戦うために、コロンビアに向かっている途中で起こった悲劇でした。
搭乗していた選手の内で助かったのは3人だけ。その内の1人のGKは片足を切断、命は助かりましたがまさに選手生命を断たれてしまいました。

ブラジルの田舎町、シャペコ。
地元のチームがセリエAにいることだけでも凄いことなのに、南米大陸選手権の決勝を戦う!
地元のファンは奇跡のような出来事に、まさに夢の中にいるような心持ちだったのだと思います。
・・・そんな時に突然訪れた悲劇でした。

当時、バルサ等の超一流チームやJリーグも含めた全世界のチームが試合前に黙祷を捧げ、喪章をつけて試合をして喪に服しました。
チャリティーや募金活動も行われました。
チーム再建にあたり、他チームから選手を無償でレンタルする申出があり、あのロナウジーニョもチーム合流を申し出たそうです。

全世界のサッカー・ファミリーがシャペコの為に泣き、悲劇を悼み、何か出来ることはないのか、胸を痛めました。

犠牲になった選手達の中には元Jリーガーも何人か含まれており、元川崎フロンターレに所属していた選手もいました。

アルトゥール・マイア。
事故前年の2015シーズンにシーズン後半だけ川崎フロンターレに所属していた選手です。

2015年夏のウィンドウで、当時活躍していたレナトというブラジル人エースが中国のチームに爆買いされてしまいます。
マイアはそのレナトの後継を期待されて夏に移籍してきた選手でした。

彼のプレースタイルは好きでした。プレースキックなんか素晴らしかったです。
だけどレナトは当時Jリーグ屈指の外国人助っ人とも目されていた選手。そして川崎フロンターレのサッカーはフィットが難しい・・・
レナトもフィットに半年くらいの時を要しました。
結局マイアはフィットしきれず、2015シーズンを最後に川崎との契約は終了。
ブラジルに帰り、シャペコエンセに所属することになったのでした。

ブラジルに帰った後も川崎所属のエウシーニョとは連絡をとっており、川崎フロンターレのことを随分気にしてくれていた様子です。2016シーズン、川崎は初タイトルに手が届きかけていました。結局果たせなかったのですが、マイアは折に触れ、エウソンに連絡をしてきてくれていたみたいです。
2017シーズン。折に触れ、俺達はマイアのチャントを唄いました。
川崎が悲願のJ1初タイトルを手中にした時も。

本作の悲報に接した時、俺は運命の無情さを感じずにはいられませんでした。

もしも川崎が契約更改していたら、
もしもレナトが中国の爆買いに会わなければ

マイアは死なずに済んだかもしれないのです。

運命を呪ったりはしませんでした。
ひたすら無常を感じていました。
命の大切さ、普通に日々を過ごすことの有り難さを、改めて感じさせてくれる出来事でした。


本作でまず描かれていたのは、
悲しみを乗り越えて必死に前に向かっていこうとする人間の姿です。

その姿は尊く美しい。
何度も涙が滲みました。

そして綺麗事だけではない部分も描かれています。

うまく行かない新チーム。
明らかになる事故原因。ガス欠。
(航空会社は破産)
つのるストレス、そして・・・

遺族のチームに対する訴訟提起。
ケアや補償が不十分だと。

・・・悲しみがつのって、怒りに転化。
代償行為の側面もあるのだろうな。
悲しみに耐えて頑張る姿は傍目には美しいけれど、やはり何かにぶつけたい思いもつのる。
それが人間ってもんだよなぁ。
悲しみに耐える為に。
ストレスのはけ口としても。

リアルさが胸に刺さる。

悲しみや苦しみは・・・

みんなで分かち合って行くしかないのでしょう。分かち合うったって、俺に何が出来る訳でもないのですが。
社会として。
サッカーファミリーとして。

分かち合いながら自分自身の中でも整理をつけていくしかない。
生きている限り、
人は生きていかなければならないのだから。


色んなことを思いだし、考えさせられた作品でした。

追記。
・アメリカのFOXによるドキュメント。
早い段階から相当深く入り込んでたんだなぁ。フェイクドキュメンタリー?って思ってしまう部分もあった。
是非はともかく。
おかげで本作を鑑賞出来た訳だけど。
・マイアのFKが見られてよかった(^_^)
・映像で知ってたけど・・・ブラジルのサッカー場、ボロいのが多い(笑)
ピッチも結構荒れてるしf(^_^;
あれじゃJリーグのプロライセンスとれないぜ?(笑)
Jリーグのライセンス基準が厳しすぎるのかね?
・本作にはサポーター割引ってあったんですよ。応援してるチームのユニフォームを着ていくと200円割引♪
(* ̄∇ ̄)ノ♪
使いたかったんですけどねぇ・・・
7月一杯で有効期限が切れる無料鑑賞クーポンを使っちゃいましたf(^_^;
町田ゼルビアのユニ着てる人がいたなぁ(^_^)
pugi

pugiの感想・評価

4.2
ドキュメンタリーは苦手だったけど、この映画はもっと見ていたいし今の彼らがどうなったかも知りたくなる映画だった
ぷ

ぷの感想・評価

-
△ 鑑賞記録
Kん

Kんの感想・評価

3.8
シャペコエンセのドキュメンタリー。
単なるお涙頂戴話やクラブを美化した復活劇ではない。

TVでは見なかった壮絶な事故現場、生き残った選手のリハビリとマスコット扱いされ続ける葛藤、
遺族の苦しみと賠償問題、過去チームとの比較による不協和音。

現実は簡単じゃない。
良いドキュメンタリーだった。
人々が1つの目標に向かって進む様が本当に良かった。
一方で、うまくいくことばかりじゃないし、苦虫を噛み潰すようなこともしっかり伝えられていた。
それでもみんな熱意があってよかった。


2016年の彼らが作った家族の形を尊敬します。
あっこ

あっこの感想・評価

5.0
ケンペ~ス!マイア~!
109monkey

109monkeyの感想・評価

4.1
飛行機事故によって選手とスタッフのほとんどが失われたこと、悲嘆にくれる家族とサポーター、復活に向け集められたチームの結果が出ないこと、それに対するサポーターの怒り、被害者家族とクラブのジレンマ、生存選手の思い、それらすべてに胸が痛む。
>|