しょうた

町田くんの世界のしょうたのレビュー・感想・評価

町田くんの世界(2019年製作の映画)
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新人女優の才能を発掘し続けてきた石井裕也の新作はファンタジー。関水渚が瑞々しくデビュー。
町田くんは現代のキリスト(そうしたセリフも)、ドストエフスキーの「白痴」のムイシュキン侯爵を思わせる。(映画ではビスコンティの「若者のすべて」のロッコ。)
しかし、無力な善人を対置しただけで現代を照射したことにはならない。その意味でどこか古臭いほど牧歌的である。ラモリス「赤い風船」が引用されるように。
高校生にしては幼いが、思春期の恋心はまっすぐに描かれている。あの、地団駄を踏む足!
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