あっかんべー

刑務所サバイバル術のあっかんべーのレビュー・感想・評価

刑務所サバイバル術(2018年製作の映画)
4.2
「闇は闇とは闘えない。
光が必要なのです」

※これはガチなレビューになる

アメリカの現状は酷い。
警察に嫌われたら捕まる。
弁護士が無能だったら一生刑務所。
無罪でも出所できたら奇跡。

これは映画じゃなくて司法制度改革を訴える運動だ。

無罪なのに収監されたレジーは、刑務所内で危険な目にあい、殺人を犯してしまった。
警察が1人の冤罪者を殺人犯に変えてしまった。

もう何が正義なのか。

事実、映画に出てくるサイコパスのように欲求から殺人を犯す人は稀で、大半が殺人に陥る理由がある。擁護するつもりはないが、意外にも多くの受刑者が罪を犯した直後に後悔の念に苛まれている。
反省するのにそこまで時間はかからない。
アメリカのように長い懲役は却って、再犯率が上がり逆効果とも思える。

被害者遺族は言う。
“ 目には目を歯には歯を ”では何の解決にもならなかったと。

刑務所に100万を使っている現状。その刑務所がアメリカでは大学の数よりも多い。
良い社会の実現のために、もっと他の使い道があるはず。

刑務所がない世界を想像してみた。
遺族の悲しみは刑務所という箱で晴らすことはできない。
なら、刑務所以外にも解決する術はあるはず。

「闇に打ち勝つには強い光が必要だ」という言葉通り、今こそ許す心をもって司法制度の改革をするべきだなー。

案外シンプルで、今やってる当たり前を変えるだけでもカンタンに平和は訪れるかもしれない。

警察と泥棒が共存する世界で、警察が泥棒になったら世界が成り立たなくなる。
アメリカでは少なくとも10万人以上が警察によって誤認逮捕されてる。

無罪だと確信していても、出所に
5年~10年かかるケースも。
冤罪が晴れて釈放されても心を病ませて自殺に陥った青年もいる。

警察だって人間。
人の人生を数分で判断してしまうものだから尚恐ろしい。

裁判官も祭服っぽい格好をして偉そうに居座ってる。それでも人間だから下す判決が必ずしも正しいとは限らない。

盲信的に信じるのではなく、少しでも違和感を感じたならとにかく安易に信じ込まないこと。

濡れ衣着せられて収監されたコワモテの出演者達、現在も冤罪に苦しめられてる受刑者達、予期せぬ罪を犯してしまった受刑者達

もうちょっと人間らしい扱いを受けるべき。
綺麗事ではない。
あっかんべー

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