回想シーンでご飯3杯いける

僕らの先にある道の回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

僕らの先にある道(2018年製作の映画)
4.0
中国で大ヒットを記録した恋愛映画が、Netflixオリジナル作品として日本公開。中国と言えば、男女の恋愛でも、どちらかというと熟年や老夫婦を描いたヒューマンドラマが多い印象なんだけど、本作は10代後半に出会った男女の別れと再会を描いており、青春時代の若々しくてほろ苦いムードが何とも魅力的だ。特に主演の女性の、男勝りでドライな人物描写が、いかにも現代の中国人女性という感じ。顔の雰囲気もキャラクターも、満島ひかりを思わせる。

物語は、2人が出会った10年前と、再会後の現代を交互に描いていく。通常の映画とは逆に、何故か現代のシーンだけがモノクロになっているのだが、その理由は後半に明かされるのでお楽しみに。

男がゲームクリエーターという設定も関係して、普通の中国映画に比べてクールで幻想的な映像表現が多用されている。特に雪景色が切なく心に残る作品だった。テーマは後悔と感謝。エンドロールは反則だけど、泣いてしまう。最近観た中国映画の中では一番良かった。