周冬雨の圧倒的魅力。物語は恋愛映画なんだけど、現代中国の感じを知れてよかった。北京を離れると広がる圧倒的国土の大きさが、さらりと回想の中に埋め込まれていて、中国大陸とはこれか、と思った。それは日本にはない、途方も無い大きさ。北京と田舎の大自然という二面を見せるために毎年の里帰りをリズムとした内容が、映画表現にうまく繋げられていると思った。
北京の二人が住んでいたごった煮みたいな家を、二人が最初に愛し合った夜に模型のように上から俯瞰していたのもとてもいい。
しかし時代は本当にノスタルジーだなあ。これは全世界同時進行で起きている価値観なのだと改めて気づかされる映画だった。
