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椿なきシニョーラのeigajikouのレビュー・感想・評価

椿なきシニョーラ(1953年製作の映画)
4.0
新文芸坐シネマテークで鑑賞。
ミケランジェロ・アントニオーニ監督1953年長編第2作。
店員だった美しいルチア・ボゼーが女優になりチネチッタで翻弄される映画界内幕もの。

通常は付かないような周りの人々が話している事にも字幕があり凄いと思ってたら大寺眞輔さんが講演で主要人物のセリフと同じ音のレベルでエキストラのセリフが聞こえるという音について定石破りの挑戦をしているためエキストラの会話にまで字幕を付けて下さったのだそう(どこまで付けるか取捨選択が大変)
作られるべき時に作られたアントニオーニ揺籃期の作品で、
世界的監督になる前の本作の制作背景、時代背景等の解説は、現代の作品を観るに当たっても留意して、考察する時の指針になるお話だった。
アントニオーニ監督が女優を見いだす才能に溢れすぎてた?オードリー・ヘプバーン、ブリジット・バルドー、ジャンヌ・モロー、ソフィア・ローレンなどのトリビアだけでなく、撮影監督抜擢能力、子ども時代から門や建物を描くのが好きだったなどのエピソードなど面白いことが沢山聞けて映画本編より楽しんだかも…
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