さすらいの旅人

劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~のさすらいの旅人のレビュー・感想・評価

3.8
京都アニメーション作品。WOWOW録画鑑賞。
劇場版前2作は鑑賞済み。

本シリーズは高校ブラスバンドが全国大会出場に向け、色々な障害をくぐり抜け活動する感動作。制作は細やかな表現に定評がある京アニ。

物語は2年生になったヒロインが、問題ある4名の一年生の指導係になり悪戦苦闘する。果たして、全国出場は出来るのだろうか…。

今作は作品全体で見ると、演奏の練習場面が少なく、後輩指導が全面に出た関係で、前作よりボリューム感は少し落ちた感じがする。
しかし、後輩指導の生々しい人間関係ドラマが京アニらしく、他のアニメと一線を画していることは改めて感じた。

本物志向で描かれた楽器や、演奏者の髪の毛や衣服の揺れの描写など、京アニのキメの細かい作画表現には驚嘆する。特にラストの演奏会のシーンは本当の演奏会にいるような臨場感があり、鳥肌ものであった。

本シリーズの成功はブラバンという文化系の活動を、体育会系のスポ根の世界に置き換え、「けいおん」の女子高校生の日常を融合させたことだろう。