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ビューティフル・ボーイのTOTのレビュー・感想・評価

ビューティフル・ボーイ(2018年製作の映画)
3.6
‪光溢れて幸せな瞬間が、すぐ暗黒の闇に変わる。
気軽に大麻を吸った。もっと効くものを欲した。
期待と落胆、信頼と疑念を何回も繰り返し、互いの思い込み、父子の呪縛から解放されたかに思えても、〇年、〇ヶ月シラフであることしか確かでない。
途方も無い薬物依存治療の記録‬。‪‬
‪監督過去作『オーバー・ザ・ブルー・スカイ』と同じく幸せな時を美しく見せて不幸な時を強調する。
でも今作の光と水をフィルターにした映像は、夢のような幸せも表しつつ、時間経過のわかりづらさにもなってた。
それが薬物依存治療のループの徒労も味あわせてはくれたけど。‬
‪物語は、薬物依存の恐ろしさだけでなく、薬物依存治療にかかる日々の長大さと、その時間を共にして向き合った、これからも向き合い続けなきゃいけない父子を描いている。
2人に敬意を払うように簡単に希望を唱えない、簡単にハッピーエンドにしないところに監督の意思を見た気がする‬。
‪ ‪父の愛情、“Beautiful Boy”を内なる規範にして薬物依存の地獄に落ちては這い上がろうとするニックを演じて、またしても類い稀なる役者であることを証明していたティモシー・シャラメさん。
素晴らしい演技ありがとう。
これからもご活躍を楽しみにしております。
よ!才能!‬

‪公開日に観て、監督作で比べれば『オーバー・ザ・ブルー・スカイ』の方が整ってると思うけど、あれを見たデデさんとかPLAN Bのプロデューサー陣がオファーすんのすげぇわかるし、監督が今回こう作ったのもすげぇわかんる気するんだよな〜〜って考えてたら週末が過ぎた。‬
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