みかぽん

ビューティフル・ボーイのみかぽんのレビュー・感想・評価

ビューティフル・ボーイ(2018年製作の映画)
3.6
映画が始まる前に制作プロダクションが登場しますが、何と本作もプラピが率いる「プランB」。
話題作を次々と世に出すプラピを追うように?最近はディカプリオもプロデュース業に本格参入とか。また本編前の予告上映では、ルドルフ・ヌレエフを描いた作品がレイフ・ファインズの監督作だと知りましたよ😳。
(若く才能溢れる役者が台頭する本業界に於いては壮年チームも、というか、どこの世界も受け身のままではあっという間に置いてけぼりにされそう💦)

さて本作は申すまでもなく、スカッと爽やかを味わいたい方にはお勧め出来ない内容です。
仲良し親子が地獄の一里塚を越え、齢、年少さん風の弟から「ニックはまたヤクを始めてラリってんだね」と言わしめる、この国の闇って一体…😨😨😨

クリスタル・メスは日本で言うところのシャブ(ヒロポン)。中枢神経系へ激烈に作用することで、人間の司令塔である脳が別の生き物に塗り替えられてしまうため、本人の意志のみではどうにもならなく(例えるなら、酸素が吸えなくなれば誰しも預貯金全額叩いてでも酸素マスクを手に入れたい!の同義で)まさに毎回悪魔と取引きする無限地獄へ陥るわけです。また薬物への親和性は医学的にも遺伝的要因を指摘されていることから、一般論(意志の弱さ等の精神論)で語れない部分もあります。

父親役は、本当にスティーヴ・カレル?と見紛う程の真っ当キャラで(コメディアンなイメージしか浮かばないから…😵)朽ちていく年若い自慢の息子を支える姿が痛々しく、一方の息子のニック(シャラメ君)は、信頼し続けてくれる父親を裏切り続けまくりの哀しさ。果ては幼い妹の貯金箱にまで手を出す情けなさで、我々も彼らと同じく、深くどんよりとヘタり込みます…😞⤵︎⤵︎。
また地獄の三丁目で記しているヤク中息子のラリラリノートを父親が発見。その内容で、いま息子に起こる現実を知るシーンには、そのへんのホラー映画数百倍の破壊力があります。。

追伸)
私の姉はNY留学時、学内オリエンテーションで先ず釘を刺されたのが深夜の原則外出禁止(背景には、大学の敷地に寮があり、それが当時治安の悪かったハーレムの近隣と言うのは勿論あったかも)。続けて、「もしどうしても出かける用事があるのなら、50ドル札を必ず握っておくように。
理由は、50ドルが1ショットの相場だから。それより少なくても、あるいは逆に多くても命に危険が及ぶ。とにかく要求されれば抵抗なしにそれをホイと渡すこと。これでジャンキーは一目散に売人の元へ走るので、あなた方に問題は起こらない」と…😰。
どんだけ日常に麻薬が溢れてるんだって話ですよね。。
みかぽん

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